ボードゲームレビュー第110回「金角湾」

「金角湾」(原題:Golden Horn)
発売元:Piatnik(オーストリア)/日本語翻訳:ジーピー
作者:Leo Colovini
プレイ人数:2~4人
対象年齢:8才以上
プレイ時間:約40分

 


ジングルベール☆ ジングルベール☆ 鈴が鳴る~♪ 今日は楽しいクリスマス! イェーイ♪
ってな訳で、皆さん、ハレルヤ-! クリスマスしてますかー!? どもども、三家原ですー!

(店長註:更新がクリスマスに間に合いませんでした・・・)

すっかり寒くなってきて、家に引きこもる人も増えているんじゃないかという今日この頃。
どうせ家に引きこもるなら、ついでに友達や家族も巻き込んで、一緒にボドゲでもしちゃいましょう♪(まてこら)

ってなワケで、今回ご紹介するのは株式会社ジーピー様より翻訳・販売されております「金角湾」のご紹介なのです~♪

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プレイヤーは、3隻のガレアス船を所有する裕福なヴェニスの商人。
交易で商品を獲得したり、海賊行為で相手の商品を強奪したりしながら、とにかく一番多くの商品を揃える事が目的の、大海原を駆ける大航海ゲームなのですよ~。

……といっても、自由気ままに動き回るんじゃなくて、マスを移動するだけなんですが(苦笑)。

○ゲーム準備

さあ、さっそく大航海に向けての準備なのですよ!
このゲームのゲームボードは港タイルと海タイルで構成されているのですが、遊ぶ人数によって内容が変わってくるのです~。

2人の場合は、港である「ヴェニス」「コンスタンティノーブル」と、海タイル2つで構成されていて。

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これが「ヴェニス」「コンスタンティノーブル」なのですよ。

3人の場合は、そこに海タイルが2つ追加されてます。

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海タイル、地味に組み合わせが色々とあるのですよ。

4人の場合は、「メソニタイル」という、二つの港の間に位置する港が追加されます。

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中継港というやつですねー。

という条件を元に、海タイルの記号を間違えずに繋いでいくと……はい! ゲームボードの完成~♪

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今回は、三人でプレイしたので、海タイルは4つ、港タイル2つで構成されます。

さあ、マップの構成が決まったら各プレイヤーは、好きな紋章のガレアス船3隻と倉庫を1個手にしましょう!

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これが自慢のガレアス船! コツコツ地道に商売をするのか? 一攫千金を狙って海賊行為に走るのか?
プレイヤーの思考と”運”次第でいろんなプレイが出来ちゃうのですよ~。

ちなみに、このガレアス船の帆の色の組み合わせは選んだ紋章によって違うのですが、これが地味にゲーム中に影響するので、しっかりと選ばないといけないのですが……その詳細は、後ほど解説しちゃいます。
ともあれ船を手に入れたら、「ヴェニス」か「コンスタンティノーブル」のどちらかに分配して置きます。
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そして次に、布袋に入れられた貨物コマを9個ずつ2組取ります。

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貨物コマは「黄色」「ピンク」「緑」「赤」「オレンジ」「青」の計6種類が15個ずつで、全90個。

この2組が「ヴェニス」と「コンスタンティノーブル」で引き上げられる貨物となりますので、混ざってしまわないように各自保管しておきましょうー。

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この時にお皿とかで分けておくと、混ざったりしなくて良い感じなのですよ~。

最後によく切ったカードの山札から、5枚ずつ配ります。

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このカードは1枚で「風」と「海賊」の2種類の呼び名がありますが、どういう風に使うのかというと……それはプレイ進行でのお楽しみ(まて)。
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さあ、配り終えたら、残りを裏向きにしてゲームボードの横に配置したら、これでゲームの準備は終了なのです~♪。

○プレイの進行

このゲームでプレイヤーが主に出来ることは、以下の二つだけ!

1.自分の船を動かす。
2.海賊を送り出す。

うん、この二つだけなのですよ。いいですよね、このシンプルさ(笑)。
でも、シンプルだからって油断してると、あとで私みたいに脳みそコネコネされてしまうのですよ~!

さて、それじゃあ基本中の基本、船の動かし方からいきましょう!

これは3隻ある内のどれかを1隻を選択して、海路に沿って1マス進めます。ちなみに、「ヴェニス」か「コンスタンティノーブル」から出発する時だけ、その港で保有している貨物コマのうち、一色をすべて船に積み込みます。

ただし、注意しないといけないのが、この一色はガレアス船の帆にない色でなくてはならないのですよ。
そう、帆の色の編成によっては、その港で全く貨物コマを乗せれずに出発しなければならない、なんて悲劇もありえるのですよ!!(汗)

そして、一度航海を始めたら、目的地の港に行くまでは引き返すことは基本出来ません。真っ直ぐ港に向かって一直線、一歩ずつのゆったり航海なのです~。

あ、ちなみに港で積み込まれて減ってしまった貨物コマですが、船が出発後に9個になるまで布袋で補充されるのでご安心をなのですよ。

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だけど、一歩ずつ移動なんて面倒だ! もっといっぱい進みたい! なんて人には朗報!!
実はこのゲーム、ちょっと特殊なルールがありまして、港にはガレアス船が何隻あっても良いのですが、海マスには1隻しか置けないという決まりがあるのです!

それじゃあ、行き先に船があった場合どうなるのか?
ふふふ、実はココこそがいっぱい船を進められるポイントなのですよ!

もし行き先に船があったら、相手の船を追い抜いて次のマスに移動できるのです!

なので、もしも3つ先まで船でマスが埋まっていた場合、4マスも進めちゃったりするのですよー! まさに、相手を踏み台にして進むワケですね!(違)

そして、さらに進める方法として、帆の色と止まったマスの色が同じだった場合、次のマスまで追加移動できるのです。

しかも、帆の色が違っていてもチャンスがあります! どうするのかというと、ゲーム開始時に配られたカードを「風」として利用するのですっ♪

自分の手札のカードとマップの色が同じだった場合、それを捨てることで、捨てた枚数分だけ船を移動させる事が可能となるのですよ~。

ね? ガンガン進めるでしょ?

そして、こうして「ヴェニス」なら「コンスタンティノーブル」、「コンスタンティノーブル」なら「ヴェニス」に無事に到着したら、ガレアス船に載せていた貨物コマはプレイヤーの物となるので、倉庫へ大切に保管しましょう~。
また港に寄港して積み荷を降ろしたボーナスとして、カードを取得する事が出来ます。

ちなみに何枚、取得出来るかは……帆の色で決まります。

もしも船の帆が全て違う場合だったら、1枚だけ。
2色だった場合は、2枚。
そして1色だけだったら、3枚も貰えちゃうのですよ!

そう、色の種類が少ないほど、移動には不利ですけどカードを取得出来る枚数が増える、というワケなのです!

……と、これが移動の主な流れですね。

ここでゲームの内容が、大体分かった人も居ると思いますが。
このゲーム、帆も、カードも、貨物も、色が重要になってきます!!
そう。最初に選ぶ紋章が重要だと言ったのは、この事だったのですよ!

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地味に違う、船の帆の色。

しかも、ゲームボードも組み合わせによって変わってくるので、毎回、どの紋章が有利という事でもなく、常に注意を払わなければならないのですよ!

2.海賊を送り出す

さあ、もう一つの選択肢、海賊を送り出すですが。
これはカードを「海賊」として利用する際に、発生する行動です。

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これは相手プレイヤーを1人選択して、その相手の帆の色と一致する「海賊」を2枚捨てる事で、貨物コマを1つ奪い、なんと港に届けなくてもそのまま倉庫に入れる事が出来るという行動なのですよ!

いちいち反対側の港まで行かなくても、直接ポッケにないない出来るこの方法。とっても強いんですけど、スタート時点でも5枚、港を行き来して上手くしても最大3枚しか増えないのに、2枚も消費というので、ホイホイと使えないこのバランスがなんとももどかしいですねー。

あ、ちなみに、この行動の対象に出来るのは海洋上にいる船だけで、港に停泊中の相手は対象外となります。
なので襲われたくない人は、途中の中継地点である「メソニタイル」に避難しておけばいいと思うんですが、この港は停泊数が決まっているので万能ではないんですよね~。

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襲われて、泣く泣く寄港してくるの図。

え? ならば防御方法はないのか? うーん、残念ながらありませんので、襲われた時は泣く泣く相手に奪われてしまいましょう(まてこら)。

なお3人プレイだと中継地点が存在しないので、まさにやりたい放題の阿鼻叫喚地獄絵図になるのですよ(苦笑)。

あと基本的にこのゲームは、進行方向を変えれないと説明しましたが、運悪く海賊に襲われて貨物を全て失ってしまった場合だけ、Uターンして港に引き返す事が可能です。

○ゲーム終了

さて、こうして平和に商人としての頑張ってみたり、海賊として暴れ回っている内に、貨物コマが尽きてくると思うのですが、このゲームはプレイヤーが起点となる「ヴェニス」と「コンスタンティノーブル」のいずれかの貨物コマが無くなった時点か、プレイヤーが自分の番に「ゲーム終了!」と宣言することによって、ゲームが終了となります。

……そう、このゲーム。有利だと思ったら、そのまま勝ち逃げも可能なのですよ(不敵な笑み)。

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さあ、ゲームが終了したら得点計算です。
ちなみに、得点の対象となるのは倉庫にある貨物コマだけ。え? 船の上の貨物コマ? 捨てちゃえ捨てちゃえ!(まてこら)

……まあ、冗談はさておき、船の上の貨物コマはノーカウント扱いです。

そして、倉庫の中のコマ一つにつき、1点と数えます。
さらに、異なる4色の貨物1セットで追加で1点。5色で2点。6色で4点が加点されます。

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こうして計算が終了して、一番得点の高いプレイヤーがこのゲームの勝者となります!

○個人的な感想

今作の作品は正直な話、豪華なコンポーネントの割に、ゲーム進行が地味っぽいなーっと思っていたんですが、それは開始五分くらいで覆されてしまった気がしますね(笑)。

ルールが分かった途端、人を踏みつけて大移動を繰り返す船・船・船!
さらにカードも使って、一気に港まで行けるかと思いきや、踏み台にしようとした相手がいなくて止まってしまって大絶叫なんて場面もあったりと、段々と緻密な計算展開を迎えておりました(笑)

でも、それもそうですよね。
なんたって、本作を翻訳販売しているのが、あのジーピー様ですものね(笑)。

ちなみに、知らない方の為にご説明しておきますと、この株式会社ジーピー様ですが。
あのボードゲームの王様と呼ばれ、世界中で大ヒットを飛ばした「カタンの開拓者たち」シリーズを積積極的にリリースされるだけなく、全国大会を主催したり、カタンを積極的に遊びたい人の為の情報網を作ったりと、「カタン」に熱い情熱を注ぐ一方で、トランプやゲームチップといった、ゲームに欠かせないアイテムを販売している会社様なのですよ~。

そうなジーピー様が目をつけた訳ですから、単純なはずがない(笑)、
しっかりとしたコンポネートと、シンプルなルールでとっても簡単なのに、思いっきり頭を悩ませてくれましたね-。

対象年齢が8歳と低いですが、大人もしっかりと遊べる良いゲームだと思いますので、ちょうど親戚がワイワイと攻め込んでくるお正月に向けて、こういうゲームで迎え撃つのも一手じゃないかなーっと思う今日この頃なのですよ。

そして最後に、サンタさんからヒントを1つプレゼント。
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大渋滞だけど、こういう時こそ、大移動のチャンス☆

 

ライター紹介

三家原優人(みけはら ゆうと)
 ゲーム制作チーム「Team・Birth-tale」所属。
 ゲームシナリオライターだけでなく、映画会社にて長編映画の脚本や出演など多岐に渡って活動中。
 趣味はガジェット集め。国内・国外問わずの気になるガジェットを集めては愛でる日々。
 実は某公国の爵位を持っていたりする。

代表作
 歴史シミュレーションゲーム「三極姫」シリーズ。
 恋愛アドベンチャーゲーム「はち恋」。
 長編ホラー映画「腐女子」。
 その他多数。