ボードゲームレビュー第12回「キャンディチェイサー」

「キャンディチェイサー」
発売元:グランディング
作者:菅沼正夫(代表作:街コロ) 
対象年齢:10歳以上  
プレイ人数:2~4人
プレイ時間:10分


 

 キャンディーの密売で一儲けを企む怪しい4人のブローカー達。
 プレイヤー達はブローカーの一人となって、他のブローカーに自分がどのキャンディーの密売人なのかを密告されないよう細心の注意を払って、キャンディーを高値で売り捌くのだ!!

 どもども、三家原です。
 密売というとデンジャーな響きがあるのに、売っているのがキャンディーというのがなんだか微笑ましいですね!

 さてさてっ、そんなワケで今回ご紹介するのは、グランディング株式会社様より発売中の 「キャンディーチェイサー」でございます~。

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 箱のサイズが小さかったので、てっきりカードオンリーのゲームかと思ったのですけど、点数ボードやサイコロなども入っていて、本当に10分で終わるのかな?
 と思う豪華さなのです。

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 うーん、いかにも怪しげな雰囲気のメンツ……。
 ちなみに、このブローカーのイラストが描かれているカードは、密告用カードといって、このゲームのクライマックスで使用するのです。

 各プレイヤーに密告用カードと正体カードを配ったら、点数ボードのスタート位置に各色のキャンディーを置いて、ジャンケンとかでプレイする順番を決めたら準備完了―。

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 ゲームは「価格変動フェイズ」と「告発フェイズ」の二つに分かれてて、最初に行われるのがサイコロを使ってキャンディーの価格を変動させていく「価格変動フェイズ」なのです。

 ここでは各プレイヤーはサイコロを振って、出た目が青ならプラス、赤ならマイナスに一つキャンディーを選択して価格を変動させていくのですけど、ここで注意しないといけないのが絶対にサイコロの目の分だけ動かす事と、自分の正体を隠しながら動かさなければならないという点!

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 そう!
 安易に自分の色のキャンディーだけ価格をあげようものなら、正体がバレてしまって、次に待っている「告発フェイズ」によって密告されてゲームオーバーなのですよ!!

 なので、平等に上げているように見せてさりげなく自分の色を上げたり、他の色のフリをして価格を操作したり、他のプレイヤーをお前何色なんじゃないかと注意をそらしたりと、とにかく色々な方法を使いつつ、5色のキャンディーのいずれか一つがゴールに到達するまで続きます。

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 そして、キャンディーの一つがゴールした瞬間。
 このゲームのクライマックス、「告発フェイズ」が始まります。

 告発……そう、ここで「価格変動フェイズ」をどうプレイしてきたか、正念場なのですよ!

 さあ、今こそ相手を蹴落とす為に、密告用カードを手渡すのです!

 密告する順番は、先のフェイズでキャンディーをゴールさせたプレイヤーの次の人から始まります。
 そう、次の人からスタートするので、全員を密告出来る自信がある人とかは、上手く自分が最初に密告できるように手を回したりしましょう……!!

 さて密告方法はシンプル。
 プレイヤーは「この人はきっとこの色だ!」と思う相手にその色の密告カードを裏向けて手渡し、渡されたプレイヤーは即座にその指摘が「正解か間違っているか」を答えるだけ。

 もしも正解なら渡されたプレイヤーは即逮捕されてゲームから除外されますが、逆に間違っていた場合、密告を行ったプレイヤーが即逮捕されてゲームから除外されます。

 ……きっとあれですね、相手プレイヤーから名誉毀損で訴えられたんでしょうね(まて

 そう、この密告にもけっこう大きいリスクがあるのですよ!
 なので、自分のキャンディーの価値がどれくらいあるかによっては、密告せず終わりを迎えた方が良さそうと思うのですが……そんな事をしたら間違いなく他のプレイヤーからその色だろと密告されること間違いないので、安易にそれもできないというこのなんとも絶妙なバランス……!!

 ちなみに私も逆転を狙って密告しましたが、見事に外れてしまってお縄につきました。
 うん、そう上手くいくわけないですよねー!!

 ただ大きなリスクがある分、チャンスも大きいです。
 なんたって、もしも密告が成功した場合、もう一回他のプレイヤーを密告するチャンスがあるんですから……!!
 そうです! 例えキャンディーの価格が最底辺で勝ち目がなくても、上手くすれば全員を密告に成功して、一人勝ちできちゃう可能性があるのですよ!
 実際、これはもう黙っていても勝てると思った場面で密告無双されて終わった事もあったりなかったりして……告発する側は洞察力と推理力、される側はハッタリの上手さが問われるのですよ。

 一方、指摘された側も注意しないといけないのが、相手の密告への成否を答える際に、自分の色を公表しない&他のプレイヤーに悟られないようにしなくてはならないという事です。
 そうですよ、もしも今回密告が不発に終わったとしても追及される事がなくなるワケではないのです。
 他のプレイヤーが全員脱落しない限り、逮捕される危険性があるワケですよ……!!

 こうして密告が一周……とはいえ、逮捕された人は密告する権利を剥奪されるので、一周しない可能性もあったり……すると勝利判定を行います。

 脱落していないプレイヤーが担当している色のキャンディーの価格が一番高い人、もしも同一だった場合は点数ボードの並びから見て一番上になるプレイヤーが勝利となります。

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 プレイ時間がたった10分でシンプルなコンポーネントとルールのはずなのに、思いっきり駆け引きしまくり出来るのが面白かったですねー。
 終わっても、ついもう一回とやりたくなってしまったのですよ~。

 ちなみに同じグランディング株式会社様からリリースされた「すきもの」というゲームは、茶器を仕入れて高く売りつける、まったりした商売ゲームと思いきや、激しいアクションゲームで度肝を抜かれた経験があったのですが、今回も良い意味で予想を裏切られた一本でしたっ!

 どちらの楽しいゲームですので、一緒に遊んでみてはいかがでしょうか?  それではまた次回、お会いしましょう~♪

 

ライター紹介

三家原優人(みけはら ゆうと)
 ゲーム制作チーム「Team・Birth-tale」所属。
 ゲームシナリオライターだけでなく、映画会社にて長編映画の脚本や出演など多岐に渡って活動中。
 趣味はガジェット集め。国内・国外問わずの気になるガジェットを集めては愛でる日々。
 実は某公国の爵位を持っていたりする。

代表作
 歴史シミュレーションゲーム「三極姫」シリーズ。
 恋愛アドベンチャーゲーム「はち恋」。
 長編ホラー映画「腐女子」。
 その他多数。