ボードゲームレビュー第125回「カタンライバルズ」

「カタンライバルズ」(原題:RIVALS FOR CATAN)
発売元:MayfairGames/日本語翻訳:ジーピー
作者:クラウス・トイバー
プレイ人数:2人
対象年齢:10才以上
プレイ時間:45分

 


 

 

毎週木曜日はキウイの日♪
いやー、今年も無事に4月になりましたねー。

街を歩いていると、新入生や新社会人らしき方々が元気よく闊歩している姿を目撃する今日この頃ですが、今までとは全く違う新天地で頑張る姿は、まさに開拓者そのもの!(え)
ってなわけで、今回はそんな開拓者達にお送りするボードゲームはもうこれしかない!
そう、Mayfair様&ジーピー様がリリースしている「カタンライバルズ」なのですーっ!

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デザイナーはドイツのクラウス・トイバー様。
そう、本家カタンの生みの親自らが、カードゲーム化させたのですよ。
本業の歯科技工士をしつつ、様々な会社の設立に関わりながら、1995年に「カタンの開拓者」をリリース後、それからは様々なカタンの拡張の出し続けているのですが……噂によるとそれ以外は出させてもらえないなんて説もあるんだとか……むむむ、それが本当ならヒットしすぎるのも考えものですね(汗)。

これを機会に前々から気になっていた「カタン」の続編とか拡張を調べてみたんですが、本当に次から次へと出てくる出てくる……(汗)。
航海ができるようになったり、歴史上の偉人の名を冠した歴史シナリオなんて面白そうなのがあったかと思えば、宇宙まで行っちゃうぶっ飛んだものまであるんですね!(笑)
これはぜひともプレイせねば! と思ったのですが、残念ながら宇宙まで行ってしまう「カタンの星の旅人」は国内ではどうやら入手が難しいみたいです……うぐぐぐ、本当ボードゲームの一期一会っぷりには泣かされるのですよ。

他にもダイスゲームだったり、ゲームボードの駒とかを立体物にしちゃった3Dなんて代物もあったり……そんな中の一つに、このカードゲーム版「カタンライバルズ」が堂々と鎮座しているのです。

 

○ゲーム準備

今回は初めての人向けということで、入門ゲームである「最初のカタン入植者達」でゲームの説明を進めていこうと思うのですよ。

①プレイヤーの公国の建設。
まず最初は、このゲーム舞台となる公国の初期配置を行います。

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プレイヤーは赤か青の開始カードを受け取ったら、以下のように、森林・金鉱・畑、開拓地・道・開拓地・丘陵・牧草地・山地と並べていくのですが、この時カードの端に書かれているテキストを自分の方に向くように置かなければなりません。

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地味に赤と青で数字が違うのですよ。どっちが優位というのはないと思いますが、仲良く分け合いましょう。

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これで舞台となる公国の初期配置は終了なのですよ。

②山札の配置。
ゲーム中に使用する山札の配置です。
両プレイヤーが手に取り安いであろう中央に、並べていくといいのですよ。

用意するのは「道」「開拓地」「都市」「領地」「イベント」、そしてプレイする内容によって大きく変化していく「ドロースタック」の6種類。

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「領地」と「ドロースタック」の二つはよくシャッフルし、前者は一つの山札として、後者は均等に4つの山札にして配置します。

③手札の補充
4つに別けた「ドロースタック」の好きな山札の上から3枚引いて、それがプレイヤーの手札となります。

この二つの準備ができたら、ゲームの準備は終了!

本家カタンも結構場所を取りますが、カード版だって負けてないのですよ!(まてこら)

 

○ゲーム進行

①ダイスを振る

まずカタンで最初にやる事といえば、本家をやっている人ならご存じの、資源獲得の為のダイス振りです。
生産ダイスを振って、出た目と同じ数字の領地から資源が発生するのですが、本家と違い、保有している数はカードを回転させる事によって示すことになります。
つまり……

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これだと1個を保有している。

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そして、これだと2個を保有しているという風になります。
え? それだと3つしか保有できないじゃないか? その通り、資源は一つの領地につき最大で3つまでしか保有できないのですよ。だから、たくさん資源を獲得する為には、開拓して領地を増やしていかないといけないのですよ。

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またこの生産ダイスと一緒に、イベントダイスというのも振りましょう。
このイベントダイスは、出た目によってプレイヤーに良いことも悪いことも降りかかってくるのです。

主なイベントとしては、盗賊の攻撃・交易・祝祭・収穫・イベントカードの5種類。

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「盗賊の攻撃」は、カタンお馴染みの襲撃です。
公国内の資源が8つ以上ある場合に適用されて、そのプレイヤーは金と羊毛を全て失います。

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「交易」は、交易アドバンテージと呼ばされるポイントの高い方が、好きな相手の資源を獲得できます。

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「祝祭」は、技術ポイントの高いプレイヤーは、好きな資源を一つ選択して増やせます。
また、同点だった場合は両者とも一つ資源の獲得が可能。

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「収穫」
この目が出たら、両プレイヤーとも好きな資源を一つ獲得できます。

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「イベントカード」
ダイスを振ったプレイや-が、イベントカードの山札の一番上のカードを引き、そのイベントが発生します。
まあ、色々と種類はあるのですが、良いカードも悪いカードも入っているので、本当に引く時はドキドキ。

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軍事力を持ってる人がまず相手の建物を3つ選択し、そのうちの1つを相手が選んで除去させる「抗争」。

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両プレイヤーが金1つにつき、好きな資源を補給できる(ただし最大2つまで)「行商」。

などなど基本セットが9種類に、拡張を加える感じですね。
またイベント処理が終了したら、そのイベントカードは山札の下に戻します。
そう、グルグルと回ってくるので、ダイス目によっては何回も襲いかかってくるのですよ。

こうして、生産とイベントを処理が完了したら、いよいよアクションフェイズの始まり。

②アクションフェイズの実行

このフェイズは、大きく3つに別れています。

1)手札のプレイ
手札にしている手札をプレイする事で、そのカードの効果を発揮する事ができます。

「コスト」などはかかりませんので、使える時はバンバン使ってゲームを優位にしていくのですよ。

2)開拓地/都市の拡張
このゲームでは開拓地や都市にカードを配置し、開拓地や都市を拡張する要素があります。
この拡張によって得られる恩恵は様々で、生産数が倍増したり、交易ができるようになったり、もしくはヒーローを雇う事で、アドバンテージを稼ぐなんて手もあったり。

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交易が可能となる港。交易内容は複数あるので、自分に一番有利と思える港を建設しましょう。

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このカードに隣接する小麦の生産量を2倍にしてくれる素敵カード。
小麦だけでなく、他の資源でも同様の拡張が存在するので、有効利用してガンガン資源を発生させていくのですよ。

ただし、「1X」と書かれているカードは、1つの公国に1つしか配置できないので、注意しましょう。

また建設する拡張によっては、以下のようなポイントを保有している物もあります。

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青色の斧マークが、軍事アドバンテージを示してします。
主にイベントなどで発生したバトルの勝敗を左右する一方で、3ポイント以上保有する公国には1勝利点となるヒーローコマが得られますが、保有数によって行ったり来たりの奪い合いになってしまいます。

また、軍事アドバンテージの横にある緑色の竪琴は、技術ポイントです。
イベントダイスの「祝祭」が出た時に優位になります。

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黄色の天秤は、交易アドバンテージです。
こちらも3ポイント以上保有すると、1勝利点となる交易コマが与えられます。

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交易コマとヒーローコマ。

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紫の本は、進歩ポイントです。
このポイント分だけ手札の保有上限を増やす事ができます。

開拓地は1つ、都市は2つまでこの拡張を行う事が可能です。

3)センターカードのプレイ
このゲームでは、道と開拓地(都市)は一直線上に配置されていますが、この配置している列をセンターカードと呼ばれています。
このセンターカードは資源さえあれば、好きなだけ拡張する事が可能です。
ただし、拡張する際は「道」「開拓地(都市)」「開拓地(都市)」のように、連続してを建設したりはできませんので、必ず「道」を間に入れましょう。

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新たな「開拓地」を建設すると、ボーナスとして開拓地の山札を2枚引いて、建設した開拓地の空いている角に隣接するように配置して、新たな領地として活用することができます。

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ただし、この時の配置は資源なしの状態なのですよ。

また、開拓地は1点、都市は2点の勝利ポイントとして数えることができます。

③手札の枚数確認
上記の処理が全て終わったら、手札の枚数を確認しましょう。
基本的に手札は3枚ですが、プレイによっては増減している事がありますので、3枚になるように処理しましょう。

不足している場合は、ドロースタックの山札を上から3枚になるまで引きます。
また超過している場合は、ドロースタックの山札の一番下に戻して3枚になるようにしましょう。

ただし、「修道院」のように手札上限を増やしてくれる拡張施設もあるので、その場合は3枚以上保有する事も可能なのですよ。

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④手札の交換
カードの補充が完了したら、手札を確認します。
この時、手札が気に入らなかった場合「交換」を行う事ができます。
手札を1枚をドロースタックの山札の下に戻し、一番上の1枚引くことができる他、保有している資源2つを消耗することで、ドロースタックの山札を1つを選び、その中から好きなカードを選ぶことができます。
ただし、この処理を行う際は、カードの並びを変えないように注意しましょう。

これで、プレイヤーの行動は終了となり、相手プレイヤーの手番へと映ります。
勝利ポイントが一定以上になるまで、これを交互に繰り返していきます。

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○ゲーム終了・勝利条件

カタンライバルズは、一方のプレイヤーが一定の点数以上を獲得した瞬間にゲームが終了となります。

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今回ご紹介している「最初のカタン入植者達」は7点以上を先に獲得したプレイヤーが勝者となるのですが、拡張を加えたテーマゲームでやる場合は勝利条件が12点以上となります。

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拡張カードが、君たちのプレイを待っている!

 

○結論/感想

うん、カタンでした!(え)

最初はカタンのカードゲームという事で「簡易化されたカタンなのかなー?」と思ったんですが、やばい……これはやばすぎるですよ。
簡易なんて全然してないカタン感そのままに、新たにバトル要素を上手くミックスしている作品になってます。

さすがカタンの生みの親がデザイナーを担当しているだけの事がありますね。
適度に相手への攻撃ができる事で、ひたすらソロプレイにならないようしつつ、各自が相手を意識して戦略的に開拓していくのをうながして、本当にデザインが上手いですね~。

ただ、カタンでよく行われる交渉要素がないので、その辺が物足りないと感じるかもしれませんね。
なので、これで遊んだ後は本家カタンもやりたくなってくるという(笑)

カタン特有の、他プレイヤーが開拓した結果、自分が開拓できる道筋がなくなって「ぎゃー!」となる要素をなくす一方、削った分そこにバトル要素を加えるこのバランス感覚、本当によくできてますねー。
また最初から拡張が複数入っているので、基本に飽きたら新しいルールで遊ぶことも可能なのも好印象です。

カタンが好きな人は、この新しい感覚を楽しめるんじゃないかなーっと思ったりしますね。
さらに、二人だけでもカタンがしたい! ついでにライバルをぶっ倒したいなんて思う人には、ぜひぜひ遊んでもらいた一品なのですよ♪

 

ライター紹介

三家原優人(みけはら ゆうと)
ゲーム制作チーム「Team・Birth-tale」所属。
ゲームシナリオライターだけでなく、映画会社にて長編映画の脚本や出演など多岐に渡って活動中。
趣味はガジェット集め。国内・国外問わずの気になるガジェットを集めては愛でる日々。
実は某公国の爵位を持っていたりする。

代表作
歴史シミュレーションゲーム「三極姫」シリーズ。
恋愛アドベンチャーゲーム「はち恋」。
長編ホラー映画「腐女子」。
その他多数。