ボードゲームレビュー第157回「デュプリグ」

「デュプリク」
作者:W.ジャコブソン&A.コホウト
メーカー:ホビージャパン
プレイ人数:3~10人
対象年齢:8歳以上
プレイ時間:約45分

 


毎週木曜日は、キウイの日♪どもども、三家原です!
さあさあ、12月が始まりましたね~! クリスマスや忘年会と、何かと集まるイベントが盛りだくさんですね~。
そんな時に気軽に遊べそうなのが、今回ご紹介するホビージャパン様の「デュブリク」なのですー!

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本作はプレイヤーがアーティストとなって、アートデザイナーから受けた指示を元に、制限時間内にイラストを描き上げていくという、「テレストレーション」や「グラフィティ」のようなお絵かき系のゲームなのですよ。

実はもう十年前の2006年にアメリカで登場していた、けっこう歴史のあるゲームなんですが、その後フランスでは年間大賞を受賞、ドイツでもノミネートと、名を変え、姿を変えてあちこちで暗躍していたとか(まてこら)。
そして、この日本では「Identik」という名前で潜伏していた矢先、完全日本語版として発売されることになったのですよ!
ちなみに、ネットでこの作品がどう変わっていったか見てたんですが、個人的に「Portrayal」だった頃のバージョンがカッコ良いなーっと思いましたね。
黒いケースにスポッと装着するところが、なんかスマートじゃないですか!(え)

とまあ、そんな訳で実はけっこう実績ありの本作ですけど、実際はどうなの? と思う方がいっぱいだと思いますので、さっそく内容をご紹介していこうと思うのですよ~。

1.ゲーム準備

まず最初に各プレイヤーはダイスを振りましょう。
このダイス目が一番大きい人が、最初のアートディレクターとなります。
そう、アートディレクターは参加するプレイヤーの中から選ばれるのですよ。

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運命を決めるダイス(大げさ)。

ゲーム用の用紙を受け取ったら、アートディレクターは裏向きにしたら、各プレイヤーの名前を書いたりして、このゲームで利用するスコアボードを作りましょう。
一方のアーティスト側は、用紙と筆記用具を準備したら準備完了!

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どんな難題でも、描いてみせるぜ!

最後にアートディレクターは、お題となる場面カードを一枚選択し、他のアーティストに見られないように確認したら、再びダイスを振ったら、ボーナス評価基準を決定します。
その出目に併せて、アーティスト側は自分の用紙の下部にある、チェックボックスに印を入れておきましょう。

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裏面のスコアボード。

2.場面の説明と描写

さあ、ゲームの開始ですよ!

アートディレクターは、選択した場面カードのタイトルを読み上げたら、砂時計をひっくり返します。
この砂時計が落ちている間(約90秒)に、アートディレクターは、場面カードに描かれている絵の内容を口頭で説明して行かなければなりません!

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今回のお題「ネコがいなくなったら」

そしてアーティスト側は、その口頭説明を聞きながら、用紙に絵を描き始めていくわけなんですが、制限時間が短いから、のんびりと描いているヒマはないのです!(汗)
とにかくディレクターの口にした言葉を、自分なりに解釈して描き込んでいきましょう!

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落ちる砂時計、慌てて描き始めるアーティストたち。

説明には言葉以外、振り手振りすらもNGですが、言葉なら何を言ってもOK。
なので、アートディレクター側の語彙力と、全体像をいかに的確に説明できるのか、そしてアーティスト側にはその言葉をどう解釈して描くのかという、まさに互いの力が試されてるのです!

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ちゃんと描けた……かな?

3.品評会

砂時計が落ちきったら、その時点で作業は終了。
途中までしか描けてなくても、手を止めましょう。

アーティストは全員、自分の用紙をアートディレクターの指示に従って、左か右隣のアーティストに渡します。
この受け取り側のアーティストこそが、自分のイラストを品評する審査員となるのですよ。

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どきどきの品評会。

審査員が決まったら、アートディレクターは場面カードの横に書かれている10項目を番号と内容を順番に読み上げていきます。
それにあわせて、アーティスト側は受け取ったイラストが、その内容に沿っているかどうかチェックボックスに印をつけていきましょう。

そう! このゲームの得点は、絵が上手く描けているかではなく、項目に合致しているかどうかが重要なのですよ!

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なんか、受験を思い出す組み合わせですね(まて)。

ちなみに項目、赤いカードを乗せないと浮き上がってきませんから、実はディレクターも場面説明中は項目内容が分かってません。
つまり、ディレクターが一生懸命説明した部分が、実は見事な空振りだったなんてオチもあったりするんですよね(苦笑)。

4.得点計算

さてさて、審査が終わったら次は得点計算なのですよ。
得点は、1項を満たすごとに1点、さらにボーナス評価基準には3点を取得する事が出来ます。
全10項目を合計した点数が、そのアーティストの得点となります。

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がんばって描いても、条件を満たしてなかったら、とほほな結果に……。

一方のアートディレクターは、各項目でアーティスト側が一人でも満たしていれば1点となります。
ただし、同じ項目を複数が満たしていたり、ボーナス評価基準を満たしていたとしても、アートディレクター側の得点は1点だけなので、注意なのですよ。

5.ターン終了

さあ、得点計算が終わったら、アートディレクターはそれまで伏せていた場面カードをオープンしましょう!

果たして、ディレクターの言っていた内容は本当なのか?
そして、アーティスト側の絵をどれだけかけ離れたものとなっているのか?
まさにドキドキの瞬間なのですよ!

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人によって、絵のどこを重要視するか違うから面白いですね。
まさにアートディレクターの腕次第(笑)。

今回は的確な指示で描けましたけど、すごい時は大幅にかけ離れたものになって、絵の差や解釈の違いに笑いが起こりましたねー。

本当、言葉だけだと伝わらない事って多いなーっと実感します。

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お題は同じでも、言葉をどう解釈するかでこんなにも差が(笑)。

何よりも面白いのは、この勘違いを繰り返していく内に、だんだんとアーティスト側もディレクター側も言葉の選び方や受け取り方が上達していくのですよ(笑)。

アーティスト側は、自分の描いた用紙を手元に残し、ゲームが終わるまで脇に置いておきましょう。
そして、アートディレクターの左隣のプレイヤーが新たなアートディレクターとなって、次のターンが始まります。

6.ゲーム終了

全員がアートディレクターを務めたら、ゲームは終了となります。
この時点で、得点が一番多いプレイヤーが勝者となります。

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アナタは名アートディレクター? それとも迷アートディレクター?

○総評

いやー、久しぶりにたくさん絵を描きましたねー(笑)。

お絵かき系のゲームというと、絵の上手さが結構ポイントになる事が多いですが、このゲームに至ってはその点がさほど得点にならないので、絵が上手くないという人も気軽に参加できるのがいいですねー。

一方のアートデザイナー側も、この絵をどう説明すれば、アーティスト達が正確に描いてもらえるだろうかと、思考をこねこねされるので、説明力を鍛えるのにちょうどいいかも(笑)。

これってどう考えてもダメだろーっと思った絵が意外と高得点だったり、上手く描けたと思ったのが、箸にも棒にもかからない低い点数だったりと、まさにこれぞパーティーゲームというノリのゲームでしたねー。

ご興味のある方、我こそは名ディレクター&アーティストという方、ぜひぜひ一度遊んでみてくださいねー♪

 

ライター紹介

三家原優人(みけはら ゆうと)
ゲーム制作チーム「Team・Birth-tale」所属。
ゲームシナリオライターだけでなく、映画会社にて長編映画の脚本や出演など多岐に渡って活動中。
趣味はガジェット集め。国内・国外問わずの気になるガジェットを集めては愛でる日々。
実は某公国の爵位を持っていたりする。

代表作
歴史シミュレーションゲーム「三極姫」シリーズ。
恋愛アドベンチャーゲーム「はち恋」。
長編ホラー映画「腐女子」。
その他多数。