ボードゲームレビュー第176回「グリムリーパー」

「グリムリーパー」
作者:クリスティアン・フィオーレ、クヌト・ハッペル
メーカー:GroupSNE
プレイ人数:2~5人
対象年齢:8歳以上
プレイ時間:約20~30分

 


 

<ご挨拶>
どうも、はじめての方、はじめまして。
おひさしぶりの方、おひさしぶりです、高円寺です。

九州はもう梅雨入りした今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?

またまたキウイゲームズ様のアナログゲームレビューを担当させていただくことになりました。

本日ご紹介するゲームはこちら。

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「グリムリーパー……えーと、死神のなんだっけ?」

「あ、死神の鎌のことですよ」

……ああ、なるほど―――なるほど?

「なんだろう、心臓発作ゲームを受け持って以来、僕が担当するゲームはなんでこう、死の影が付きまとうかな?」

「でもイラスト見る限り、そこまでウ○ブチックな空気はないような気がしますが」

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「どうだろ、あの人も魔法少女モノやってたからなぁ……雰囲気だけじゃ、いまいち信用できないな」

「ああ、子供も向けだと思って孫と映画館入って、速攻で出てきたおじいちゃんの話を思い出すなぁ」

「おや」

「どうしました?」

「あ、これ『※ラングフィンガー』の日本改訂版だ。なんかあれを魔物退治にシフトチェンジさせたものっぽい」

「魔物退治、そういうのもあるのか!」

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参考:『ラングフィンガー』フィオーレ&ハッペル作

※悪党たちがさまざまな道具を使って金塊や美術品を盗んで換金するアナログゲーム。

 

<概要>

プレイヤーは呪文の巻物をあやつる魔術師となり、大鎌の死神や邪悪なデーモンなどの魔物を狩るために神話の土地を旅します。

そして戦いによって得た戦利品を国王に届け、報酬のコインに換金しましょう!

 

<スタートアップ>

各プレイヤーは好きな『魔術師カード』を1枚選んで自分の前に置きます。あるいはランダムに配ってください。

受け取った『魔術師カード』と同じ色の魔術師コマを3個ずつ受け取って自分の前に置きます。

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『巻物カード』『魔物カード』『国王カード』をそれぞれシャッフルし別々の裏向きの山札としてテーブルに配置します。

『魔物カード』は魔物のイラストが描かれた面が『裏』です。(魔物カードの『表』に勝利後得られる戦利品が描かれているため)

それぞれの山札が尽きた時は同じ種類の捨て札をシャッフルして新しい山札を作ります。

次にこれらが『場所カード』です。

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『国王の城』カードと『魔術師の学園』カードの2枚は必ず使用します。

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残った場所カードの内、残り4枚を好きに選んでください。ただし、必ず1枚は『運命の森』か『炎の森』になるようにするのに注意してください。

 

<ゲームの進行>

――ようこそ、『グリムリーパー』の世界へ――

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この『グリムリーパー』は各プレイヤーのアクションを順に消化しながらラウンドを進めていくゲームです。

先ほど自分の魔術師を決める際、魔術師コマを3個ずつ受け取ったのを覚えていらっしゃるでしょうか?

この魔術師コマをスタートプレイヤーから順に時計回りに、希望する探索場所にそれぞれ配置していきます。

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この写真のように、各プレイヤーの分身である魔術師コマが一番下の場所カード『魔術師の学園』に殺到しているのがおわかりになりますでしょうか?

なぜならこの『グリムリーパー』においては基本的に『魔術師の学園』でしか『巻物カード』が取得できないからです。

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この土、水、火、風の5元素の『巻物カード』としてプレイヤーの手札となり、魔物との戦闘に使用されます。

つまり、新米の魔術師たちは魔物退治の前に魔術師学園で魔道を修めてから出発する、というわけですね。

 

<魔物退治>

グリムリーパーに登場する魔物は以下の通りです。

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『魔物カード』に先ほどの『巻物カード』と同じ属性が描かれていることにお気づきになったでしょうか?

はい、これがプレイヤーの分身である魔術師が、魔物の退治に必要な『巻物カード』の数になります。

つまりコストなわけです。

ただし、皆さんは新米であっても魔術師。

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それぞれの『魔術師カード』に描かれた元素はそれぞれの魔術師達が持ち得る属性です。

これらは1つの『巻物カード』として無条件でノーコストで使用できます。

手札にある『巻物カード』と『魔術師カード』を組み合わせて魔物を退治した場合、『巻物カード』は捨て札にし、倒した『魔物カード』の『表(戦利品)』をこっそり自分だけ確認して、裏向きにして置いておきます。

魔物カードの表:戦利品例

堕天使    → 黒い心臓、邪悪な手
デーモン   → 汚れた精神、失われた魂
グリムリーパー → 死神の鎌

ちなみにコストが大きい魔物であるほど、戦利品は大きなモノになります。

(※ただし、『魔物カード』グールのみその場で換金されます。まあ、腐ってますし魔術に使えそうな部分なさそうですからね)

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こうして魔物退治を繰り返していき、戦利品(魔物カードの表)を手に入れた魔術師達は、画面上部にある『国王の城』に趣き、戦利品をコインに換金します。

プレイヤーの誰かが『20コイン』を集めたのなら、そのラウンド時にゲームは終了します。

プレイヤーはそれぞれ、所持しているコインを確認しあい、もっとも多くのコインを所持しているプレイヤーの勝利となります!

 

<最後に>

この『グリムリーパー』における肝を最後にお話しましょう。

ゲーム中、『国王の城』で戦利品をコインに換金する場合。

――――なんとレートが存在します。

私も最初「ファンタジーの癖にそこだけ現実感あるのかよ」と思わずツッコンでしまいました。

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(※ 『国王カード』ことレート。この『国王カード』に描かれたレートでしか換金できません。そしてなにより、他のプレイヤーが換金した『国王カード』はなんと捨て札になります。そして次のラウンド時に新しく山札から補充されます)

つまりコインに換金する際は変動する『レート』が存在する上に換金にワンアクション消費するので、換金のタイミングを見計らないとえらい目にあいます。

具体的に言うと……。

「おっしゃー!! 20コイン集めた、このゲームはこのラウンドで終了ね!!」
「ああああああああ、まだこの死神換金してねぇよ! しかも国王の城にアクションコマおいてねぇし、換金できねええええ!」

という具合になります。

はい、同僚の魔術師の無慈悲な一言があなたにとっての『死神の鎌(グリムリーパー)』となることでしょう♪

 

ライター紹介

高円寺 克洋(こうえんじ かつひろ)
コンシューマゲームのシナリオライターやプランナーを経て、現在はゲーム制作チーム「Team・Birth-tale」所属。
ハードボイルド作品や時代小説をこよなく愛するヘビースモーカー。

代表作
シュミレーションRPG「ベルウィックサーガ」
歴史シミュレーションゲーム「三極姫」シリーズ
その他多数。