ボードゲームレビュー第183回「アリーナ~神々の闘技場~」

「アリーナ~神々の闘技場~」

作者:マクシム・ランブール
メーカー:ホビージャパン
プレイ人数:2~6人
対象年齢:8才以上
プレイ時間:30分

 


 

 

みなさん九度目まして! もしくは、はじめまして。
作家でフリーライターの、新井淳平です。
さて、今回私がご紹介するアナログゲームは、こちら!

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『アリーナ~神々の闘技場~』です。
前回の私の記事では「戦略性の高いゲーム」をご紹介しましたが、こちらは打って変わって純粋。
タイトルの通り、バトルバトルな殴り合いゲームです。まどろっこしいことは一切なし!
……思いのまま、爽快に暴れ回るべし!

【ゲーム概要&目的】
神々に選ばれた地上人の英雄であるプレイヤーたちは、互いに最強の装備を纏い、神々の闘技場で戦い合う。
究極の恩賞である「神々の勇者」の称号を目指して。
……この目的の簡潔さたるや、アメイジング!

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プレイヤーたちはまず、ライフを賭す競売で4種の装備を獲得します。
そして、あとはひたすら、ヘックスマップな闘技場でバトるのみ。

なお、戦いが殺戮に至るのを避けるため、誰か一人が諦めた時点で試合終了。
つまり、「プレイヤーの1人がライフ0になったらゲームセット」、というルール。
その時点で、最もライフの多いプレイヤーが勝者となります。ちなみに、2人いたら2人とも優勝。
……うん、そこは仲良くポジピースなのね。

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【ゲームの準備】
まずは各自、使用キャラクターを選びます。
ちなみに私は一番右の、老練なる武士を選びました。その名も、ナカムラ。
……あ、地元の友達の名前だ。

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主なコンポーネントはこちら。
左上から見ていきましょう。

・守護トークン(人魂みたいなやつ)
特定の装備の効果で、キャラにクリップします。
これがついてる相手に近接攻撃でダメージを与えたら、守護効果が発動。カウンターダメージを受けます。
ただし、一度発動するor次の自分の手番になる、ことで無くなります。

・疲弊トークン(赤いバツ印のやつ)
呪文の効果などで、対戦相手のスクリーンにクリップします。
これ1つにつき、振るダイスが1個減ります。
一度振った時点で、はずれます。

・ライフキューブ(赤い四角いの)
ライフは各自20個持ってスタート。ゲーム中、手持ちの個数は非公開情報なので、スクリーンで隠しておきます。
罠や攻撃などのダメージを受けることで減り、0になったらゲームオーバー。敗者確定です。

・特殊ダイス(マークは、赤=武器(×2)/緑=騎獣(×2)/青=防具(×1)/黄=呪文(×1))
基本的に、手番の始めに7つ一斉に振ります。……「疲弊」してたら、その分は減らしてからね。
出目をどう消化するか=どう行動するか、ということになります。

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こちらは、柱。
闘技場=ゲームボード上に置かれる障害物です。
これが置いてあるマスは通れません。
ちなみに、他のプレイヤーがいるマスも通れません。

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これは、罠。
ボード上に設置され、ここに止まったり、ここを通過したりすると、1ライフ減ります。

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これは、生命の泉。
ボード上に設置されます。スタート時に、この上にライフキューブを5個置いておきます。
止まったり通過したりすると、そのライフキューブを1つGETできます。
つまり、1ライフ回復できる。
でも、5個全部なくなっちゃったら、以降は何の意味もないマスに(泣)
ちなみに、一度の移動中に出たり入ったりすることで、何個もライフをGETできます。
「ヤバイ、死ぬ!」ってときは、周辺をうろうろして回復しまくりましょう。

上記3つ(柱・罠・泉)は、マニュアルに「シナリオ」と題して、設置場所が何パターンか設定されています。
でも、自由に配置してプレイしてもOK。
今回、私たちはシナリオに従って配置しましたが、プレイしていて「これ自分たちで配置したらきっともっと楽しいぞ」と感じました。

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【ゲームの流れ‐装備フェイズ】
戦闘の前に、まずは大事な装備。
ダイスの目に対応して、武器、騎獣、防具、呪文、の4種類があります(各12枚)。
上記の順番で1種ずつ競売を行い、1人各種1つずつの、計4枚を得ていきます。

種類ごとに装備カードを山札にして、上から4枚、オープンして並べます(残りは使用しません)。
プレイヤーは、自分のライフを任意の個数、手に握って……一斉にオープン!(0個でもOK)
一番個数の多かった人から、欲しい装備カードを1枚GETしていきます。
個数が同じだったら話し合いで決定。それでどうしても決まらなければランダムに配布して決定です。
ちなみに、握って提示したライフは確実に支払うことになります。
いい装備は欲しいけど、ここで使いすぎると、いざ戦闘が始まったとき、すでにかなりの負傷状態、てなことになるので、注意です。

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写真は、武器の一例です。
左下のマークが発動条件。一番左のカード「アヌビスのアンク」なら、出目が「武器」と「呪文」のダイスが1つずつ、必要です。
右下が効果のテキスト。
2つ効果があるものなどは、可能な限り両方実行することが必至で、必ず上から順に処理していきます。

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こちらは、騎獣の一例です。
基本的に、武器は攻撃の効果、騎獣は移動の効果。
防具は守護GETや移動などで、呪文は遠距離攻撃や、人の駒を強制移動、疲弊付加、などといった効果になっています。
また、中には「ライフ回復」なんて能力を持つものもあったりして。

装備を使わない基本行動もあるのですが、やはり装備の効果のほうが強力。
なので、極力ダイス目を装備の発動条件に割り振っていく形になります。
そして、装備によって、プレイヤーごとにだいぶ戦闘スタイルが変化します。
移動特化のヒット・アンド・アウェイ型とか、近接攻撃特化の高火力型とか、守護特化の牽制カウンター型とか、まちまちです。

ちなみに私は、出目「武器×1」で近接攻撃できる武器カード「ガネーシャの斧」を主力に、「ナカムラ」を高火力型に仕上げました。
基本行動では近接攻撃は「武器×2」の出目が必要なので、同じダイス出目でも、この装備なら倍量殴れるのです(ニヤリ)
……技を超えた純粋な強さ。それがパワーだ!(by戸愚○弟)

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【ゲームの流れ‐戦闘フェイズ】
全員が4種の装備をGETしたら、いよいよここからが本番です。
闘技場外周の任意のマスに、各自、自分のキャラを配置。
「装備フェイズ」の呪文の競売で1位になったプレイヤーから、手番スタートです。

手番の手順は以下の通り。
「ターンの準備 → ダイスを振る → アクションの実行」

●ターンの準備
このタイミングで自分のスクリーンに疲弊トークンがクリップされていたら、その分、振るダイスの個数を減らします。

●ダイスを振る
「7-疲弊」分のダイスを一斉に振ります。
もし気に入らない出目があれば、一度だけ振り直しができます。
個数はいくつでも振り直せますが、振るときは一斉にね☆

●アクションの実行
ダイスの出目を行動に振り分けて、実行していきます。

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ちなみに、装備は1ターンに何度でも発動できます。
また、装備を使用しない、全プレイヤー共通の基本行動は、以下の通り。

・出目「武器×2」=隣接する一人に、ライフー1
・出目「騎獣×2」=1マス移動
・出目「呪文×2」=任意の一人に、ライフー1
・出目「防具×2」=隣接する一人を押しのける

……ん?「押しのける」?
はい。移動するのに邪魔な相手を弾くこともできたりします。
また、この方法でダメージを与えることもできちゃったり。……プッシュプッシュ!
押しのけられたキャラが、押された先に移動できないと、板ばさみ状態ということで、1ダメージになります。
例えば――
「マップの端にいる相手を端に向けて押す」とか「挟み撃ち状態にされている相手を押す」、「柱を背にしている人を柱に向けて押す」など。
あとは「押しのけて相手を罠の上に乗せる」なんてやり方もあります……非道(笑)

ちなみに、ダイス目は全部使いきらなくてもOKです。
行動する気がなくなったらターンの終了を宣言して、次のプレイヤーの手番へ。

こうして、血みどろの戦いが繰り広げられていくのだった……フフっ。

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【ゲームの終了】
冒頭でもお伝えしましたが、プレイヤーの一人が諦めたら=ライフ0になったら、そこでゲーム終了。
……「あきらめたら、そこで試合終了ですよ?」、とは言ったものですな。

というわけで、誰か一人を集中砲火すると、あっさり決着してしまいます。
でも勝利するのは、その時点でライフ最多のプレイヤー。
だから、平均的にみんなを攻撃して、うまく削っていくのが勝つためのポイントになります。
ある程度削ったら、弱ってそうな人への攻撃はやめて、別の人を狙いに行く。
結果、全員入り乱れてのバトルロイヤルになる、という。
……実におもしろい。

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【まとめ】
今回は基本ルールでプレイしましたが、他にも「二人用ルール」や「チーム戦ルール」があります。
あとは「巨人の進撃」と題された「1vs多数ルール」なんかもあったりして……その題名、大丈夫なのか?(汗)
まあとにかく、遊び方いろいろ。
また、マップの配置や、装備に応じて戦闘スタイルが多様に変化するので、繰り返し楽しめます。

ちなみに今回のプレイの結果、私は最下位。殺されてしまいました(爆)
各プレイヤーに10ダメージ以上と、与えたダメージはダントツ1番だったのに……。
いかんせん攻めてばかりいたので、あっちから3ダメ、こっちから3ダメ、的に、食らったダメージも多かった(笑)
でも大暴れできて、めちゃくちゃ楽しかったです。
死ぬタイミングも皆の予想を裏切る形で「しまった!ここで試合終了になってしまうとはっ!」と思わせてやりましたしね~(ニヤリ)

私としては、勝ち負けに執着するよりも、みんなで暴れまくってワイワイ楽しむプレイが推奨です♪
短い時間で白熱バトル。小難しいことは考えず、スカッと爽快に遊びたいときは、ぜひ!

というわけで、今回の『アリーナ~神々の闘技場~』、いかがだったでしょうか?
以上、新井淳平がお送りしました。ではではまた~。

ライター紹介

新井 淳平(あらい じゅんぺい)
【小説家】兼【フリーライター】。
最近はゲームシナリオのライティングにも携わる。
ボードゲームのプレイスタイルは、出遅れ追い上げ型。
ダイス運は、最悪だけどドラマティック。

著書
『シンデレラゲーム』(オリジナル小説・映画化)
『猫侍 久太郎、江戸へ帰る』(ノベライズ小説)
『猫侍 玉之丞、争奪戦』(ノベライズ小説)