ボードゲームレビュー第189回「マネー」
「マネー」
作者:ライナー・クニツィア
メーカー:cosaic/グループSNE
プレイ人数:3-5人
対象年齢:10才以上
プレイ時間:20~30分
皆様、お久しぶりです。
ゲームシナリオライターの唯白ユウキです。
最近、お財布に早い冬が到来しております……。
ですので、少しでも気分を盛り上げ、ちょっとしたお金持ち気分を味わえそうなゲームをご紹介します!!
本日ご紹介させていただくのはこちら!!
『マネー』!!!
わーい! お金がいっぱいだよ!!
ほらほら!! うひひひ……。
…………いえ、違いますよ?
違うんです、ついつい、欲望がただ漏れになってしまっただけなんです。
こほん、このゲームは上手く同じ種類のお金を集めるゲームです。
ってことで、気を取り直してインストしていきますぜ。
まず、今回使う『紙幣カード』の皆さんをご紹介!
はい!!
どこか見覚えのある、円風紙幣やドル風紙幣。
ちょっと変わったところで香港ドル風紙幣、クローネ風紙幣など。
様々な○○『風』紙幣が取り揃えられております。
この紙幣の中には製作者の方もいらっしゃるとか。
ある意味、このゲームにおいては偉人以上の偉人でしょうからね(笑)
右上のコインが描かれているのは『コインカード』、
右下の物は『おもちゃのお金カード』。
これらは他の紙幣カードと少し違うので覚えておいてくださると助かります。
逆に、他の紙幣たちは特に違いがありませんので、お好みでお使いくださいませ。
プレイ人数によって使う紙幣の種類が変わります。
3人ならば2種類、
4人ならば1種類の、紙幣カードを全て取り除きます。
コインカードは必ず入れるようにしてください。
おもちゃのお金カードは選択ルールですので、お好みで使ってくださいね。
それではルール説明です。
まず、すべての紙幣を良く混ぜて、各プレイヤーに手札として6枚を配ります。
残りを山札として置き、その両側に『為替市場』を作ります。
それぞれ4枚ずつ並べてください。
画像のような感じです。
これで準備完了!!
簡単でしょう?
ゲームは以下の3つのステップから成り立つラウンドを、繰り返して進行いたします。
1.競り
2.カード交換
3.次のラウンドの準備
1.競り
まずはこのゲームのキモとも言える競りから!!
まず、手札から任意の枚数を選び、自分の前に裏側で置きます。
お互いに相手を伺いながら、全員が出そろったら、合図で一斉にオープンします!!
選択ルールとして、『おもちゃのお金カード』を使う場合、各プレイヤーは最初の手札に『おもちゃのお金カード』を1枚、加えておきます。
おもちゃのお金カードは、この駆け引きに重要な役割を担うのです。
競りの際にそれを価値0のカードとして(つまり枚数が多く見えるだけ)使えます。
情報を掴ませないためにうまく利用しよう!!
カードをオープンした際、『おもちゃのお金カード』はそのまま手札に戻してください。
2.カード交換
オープンした紙幣カードの合計金額を比べ、数値が高い人からカードを交換します。
もし、同数値の方がいた場合は『通しナンバー』の低い方から優先されます
MNYの後ろにある番号です。
そして交換する順番が決まれば、カードを早速交換です。
場にあるどちらかの為替市場のカード全てと、自分の出したカード全てを交換。
または他プレイヤーが出しているカード全てと、自分の出したカード全てを交換。
どちらも行わず、出したカードを全て手札に戻す。
のいずれかを行ってください。
他プレイヤーと交換した場合、交換されたプレイヤーが次に交換してください(合計金額が高い人から交換されたのなら、今はその人が一番高いはずですので)
交換はこのゲームのキモなので慎重に!!
3.次のラウンドの準備
『為替市場』のカードを補充します。
為替市場のカードが4枚になるように、山札から補充してください。
(4枚以上カードがあるならば補充しません)
このラウンドを繰り返し、『次のラウンドの準備』のステップで山札が無くなったら、次のラウンドが最終ラウンドとなります。
●ゲームの終了と得点計算
ゲームが終わりましたら、得点計算をしましょう!!
得点計算には2パターンあります。
・各紙幣の額面の価値。
・低額紙幣カードのセットボーナス
・各紙幣の額面の価値
これは種類ごとの紙幣の合計値によって変わります。
1種類の合計額が200を超えていた場合、その数値が得点となります。
逆に200を超えていない場合は、合計値から100を引きます。
この際、金額がマイナスになることはありません。
例外的にコインカードのみ、そのままの数値として得点になります。
・低額紙幣カードのセットボーナス
それぞれの種類の「20」「30」の紙幣カードを同じ種類で3枚持っている場合、ワンセットにつき、100点ボーナスが入ります!!
これが結構大きく、1つ目の額面通りの価値のほうで同じ種類を集めていて、かつその中に低額カードでセットを作れていればウハウハですよ。
そうして合計点の一番多い人が、勝利となります。
ルールはとってもシンプルでしょう?
だからこそ、奥が深いゲームなのです。
基本的に競りによってカード交換の優先を奪い取ることで、自分の欲しいカードを集めるですが。
それだけではなく、他の人に渡したくないカードもあるでしょう。
でも、そこをケチってしまえば欲しいカードが手に入らない……!!
なーんてことも。
ですので、欲しいカードがあるときは大金はたいて確実にカードを狙い、
逆に、欲しいカードが無いなら1枚だけだして次のために枚数を増やす……。
そういった駆け引きが楽しめます。
私が遊んだ時は、
場
10
10
10
20
こんな面白い戦いもありました。
もちろん逆に、高額の競りもありましたよ。
激戦!!
勝てる!! と思って繰り出した高額カードが最下位の時は涙します……よよよ。
慣れてくれば、他人が何を集めているか分かってきますので、そうなれば相手はこれ取るだろうから、あれ狙えるかな? などの先読みはできるようになります。
もちろん相手の欲しいカードを取らせない!! ってこともできますが、個人的にはお勧めいたしません。
なぜなら競りの際に使えるカードが極端に減ってしまい、自分の欲しいカードが手に入らないからです。
「低額カードを人に渡さず、セットを作らせないぜ、へへへ」
みたいなことを考えた方もいましたが、結果はコインカードの10点のみという悲しい結果に(笑)。
ですので相手が無理をして取りにくるタイミングや、逆に流すタイミングを見極めて、得点用に手札に残すカードと、競りに使うカードを駆使しましょう!!
というわけで、『マネー』いかがでしたでしょうか?
最後までお付き合い頂き、ありがとうございます。
競りによる読み合い、いかに手札を上手くそろえるか、シンプルながらもそう言った駆け引きを楽しむことのできる奥の深いゲームです。
あと、手札にお金が溜まっていくことで、何かが満たされる気がしますね!!
みんなぁっ! チップ、数えようぜ?
あっ、得点計算の際はメモを用意するのを、お勧めします。
それでは、今回はここまで。
皆さんまたの機会にお会いしましょう!!
ライター紹介
唯白ユウキ(ゆいしろ ゆうき)
ゲームシナリオライターとして活動中
アナログ・デジタル共にゲームは大好き。
一人だとADV系ゲームがお気に入り。
多人数系は終了後に皆で話題にできるものが良いです。