ボードゲームレビュー第191回「カルタヘナ」

「カルタヘナ」(原題:Cartgena)
作者:レオ・コロヴィーニ
メーカー:WinningMoves/日本語翻訳:メビウスゲームズ
プレイ人数:2~5人
対象年齢:8才以上
プレイ時間:約30~45分

 


ヨーホーヨーホー海賊の暮らしは気ままな商売~♪
どもども、三家原です。

ヨーホーヨーホーということで、今回のボードゲームは海賊なのです!
艦隊を率いて、大砲をドンパチ、剣で相手をザックザク、お宝もザックザク……あ、あれ? なんですか、この妙に暗くて狭い監獄はー!?

残念ながら、我々海賊は強力なスペイン艦隊に捕縛され、難攻不落の要塞都市「カルタヘナ」に収監されてしまったのですよ!!

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ってなわけで、いきなり監獄からスタートしちゃう本作は、メビウスゲームズ様の「カルタヘナ」なのですよ。
難攻不落とはいわれていますが、1672年に30人の海賊が脱獄に成功したという史実があったらしいので、我々も華麗に脱出するのですよ! ヨーホー!

○ゲームの準備

1)全6枚あるゲームボードを繋げて、ひとつのトンネルを作っていきましょう!

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このトンネルが、今回の脱出ルートなのです!
こういう綺麗な洞窟だったり、ちょっとうねっていたり。一本道なら、どんな繋げ方でもOK♪

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組み合わせ次第で、ゲームの展開が変わっていくのです。

2)各プレイヤーは色を決めて、海賊コマを6個の海賊コマを受け取り、それを全てゲームボードの一方の端に配置しましょう。

3)海賊コマが配置された方とは反対に、船ボードを配置します。この船ボードがゴールになります。

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この船に海賊コマをどんどんと乗せていくのですよ!

4)103枚あるカードから矢印カードを抜き取ったらシャッフルし、他人には見えないように各プレイヤーに6枚ずつ配ります。

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カードには「剣」「銃」「ガイコツ」「瓶」「鍵」「三角帽」の6種類が描かれているのです。

5)残ったカードの山は裏向きにし、これが補充の山札となります。

○ゲームの進行

さあ、これから我々は他のプレイヤー達より先に、自分の海賊コマを全部脱獄させなければならないのですよ!

まずスタートプレイヤーの選考ですが、こういうゲームなので、是非是非メンバーでもっとも海賊らしい人からスタートして頂きましょう!(まてこら)

いや、ちゃんとルールにそう書かれているのですよ?
まあ、いきなり海賊らしいと言われても困ると思うので、ここは海賊っぽい基準――腕っ節が強いとか、入れ墨があるとか、服の袖がワイルドに破けているとか(!?)――で決めちゃいましょう!

実際、今回のスタートプレイヤーの決定は、服の袖が破けてそれっぽいという理由で決定しました(笑)

こうしてスタートプレイヤーが決まったら、ゲームスタート!
手番が回ってきたプレイヤーは、以下の2種類の行動を、最大3回まで実行できるのですよ。

1)手札を使ってコマを移動させる。

ゲームの冒頭に配られた6枚のカードから1枚捨て札にすることで、選択した自分
の海賊のマスから、捨て札と同じアイテムの“空いている”マスまで移動する事ができます。

そう、たとえ捨てたカードと同じアイテムが描かれたマスが隣にあったとしても、自分や他の海賊コマがあったら、次の同じアイテムのマスまでジャンプができちゃうのですよ!

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これだと、スタート地点から「鍵」カードを捨てる場合、3マス目と10マス目の「鍵」を無視して、一気に18マス目まで移動できちゃうのですよ。

さらに、選択した海賊コマの前方に、捨て札のアイテムが無かった場合は、その海賊は船に乗船となって脱獄成功となります!

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脱獄されすぎて、船がギュウギュウ詰めに(笑)

2)海賊コマ一つを後退させる。

自分の海賊コマ一つを選択したら、その選択した海賊コマのマスから後退して、自分や他人の海賊コマと最初にぶつかるまで後退します。

このぶつかった時、マスに海賊コマが一つあれば手札を1枚、二つあれば手札を2枚補充することができます。

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この場合、トップを走る赤の海賊コマは6マス後ろの青い海賊コマと激突して、1枚カードをゲットできるのですよ。

このゲームでは、手札補充が海賊コマを後退させる以外にないので、いつ補充するのか、そして何枚補充させるのかがかなり重要になってくるのですよ。

ところがカードを大量ゲットしようと思っても、マスに海賊コマが3つあった場合は留まる事ができず、さらに後ろの海賊コマとぶつかるまで後退しなければならないという掟があるのです!!

そう、いくらトップを独走していても、後ろのマスが全部海賊コマ3つだったりしたら、スタート地点まで一気に戻されるという恐ろしい展開が待っているのですよ(汗)

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後半によく発生する1マスに3人状態。これが大量発生すると、後退するときに大変なことに……!

なので、プレイヤーが補充できるのは一回の行動につき2枚。
3回とも後退させても最大6枚しか……あれ? 結構補充できますね!?

とはいえ、それはあくまで理想な展開なんですけどね。
大量ゲットできるタイミングは渋滞が発生しやすい中盤から後半あたりなので、補充しようと思ったら最下位まで落っこちないといけなかったり、踏み台にされて思いっきり差が開いてしまう危険性もあるんですよね。

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危険を承知でカードをゲットするか、それとも堪えて逆転を狙うか……!!

○ゲームの終了

こうして、前進したり後退したりを繰り返し、最初に自分の海賊コマを6つ乗船させたプレイヤーがこのゲームの勝利となります!

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赤い海賊が、見事脱出に成功したどー!

○ジャマイカとトルチュ島について

……と、これが「カルタヘナ」の基本ルールなのですが、今回ご紹介した、手札を非公開にしつつ、裏向きの山札から補充するタイプは「ジャマイカバージョン」と呼ばれ、初めて遊ぶ人やお手軽に遊びたい人向けの仕様となっていまして、これに対して「カルタヘナ」をもっと戦略的に遊びたい! という方の為に用意されているのが「トルチュ島バージョン」です。

この「トルチュ島バージョン」では、非公開情報だった手札がオープンとなり、裏向きだった山札も12枚までは公開状態になります。
さらに手札補充の順番も決まっているので、誰がどの行動を取るかによってどう影響を及ぼすのか、それによって次の人がどういう順番で移動してくるのかなど予測しながら動かなければならないので、ジャマイカとは全然違った遊び方が楽しめるのですよ♪

○総評

パッケージや名前のイメージからすごくお堅い、もしくはドンパチした派手なゲームなのかなーっと思ったのですが、やってみると以前に紹介した「八十日間世界一周」に近い、サイコロを使わない双六という感じですね。

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それと同時に、この誰かを踏み台にして先に進むのって、どこか既視感があるなーっと思っていたんですが、本作のデザイナーはイタリアのレオ・コロヴィーニ様。
そう、以前私が第110回で紹介した「金角湾」のデザイナーだったのですよ!

さすがに200作近く遊んでいると、同じデザイナー様に当たる回数が増えてきて、同時にあのゲームがあったから、このゲームができたのかな? なんて妄想もできるようになってきて面白いですね(笑)

「カルタヘナ」は2001年に登場した後、2007年には続編である「カルタヘナⅡ」も作られ、今年(2017年)には「カルタヘナ 完全日本語版」がお手軽価格で発売したりと、本当に息の長い作品として遊ばれているのですよ。

がっつり遊ぶヘビーゲームに比べると、ちょっとシンプル過ぎてしまうかもしれませんけど、ボードゲームに馴れてない方や、ちょっと頭の体操として遊ぶのにルールもプレイ時間もちょうどいい一本だなーと思いますね。

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カルタヘナから無事に脱走した海賊達。しかし、彼らを待っていたのは……Ⅱへ続く!(まて)

もしもご興味があるのでしたら、是非是非遊んでみてくださいませなのですー!

 

ライター紹介

三家原優人(みけはら ゆうと)
ゲーム制作チーム「Team・Birth-tale」所属。
ゲームシナリオライターだけでなく、映画会社にて長編映画の脚本や出演など多岐に渡って活動中。
趣味はガジェット集め。国内・国外問わずの気になるガジェットを集めては愛でる日々。
実は某公国の爵位を持っていたりする。

代表作
歴史シミュレーションゲーム「三極姫」シリーズ。
恋愛アドベンチャーゲーム「はち恋」。
長編ホラー映画「腐女子」。
その他多数。