ボードゲームレビュー第223回「コロニー」

「コロニー」
作者:北条投了&中津圭央(N2)&T.アルスパッチ
メーカー:アークライト
プレイ人数:1~4人
対象年齢:13歳以上
プレイ時間:45~60分

 


 

――19XX年。世界は核の炎に包まれた。海は枯れ、地は裂け、全ての生物が……え? 内容が違う?
ごほんっ! ってなわけで毎週木曜日はキウイの日っ! どもどもご無沙汰しております、三家原です!

冒頭のナレーションは間違えましたけど、このゲームだって世紀末っぽいのですよ!?
そう、今回私がご紹介するのは、アークライト様より発売中の「コロニー」なのですー!

80年前に起こったナノ・アポカリプスと呼ばれる終末戦争で、地球の大半が廃墟と化した世界。
プレイヤー達はそんな廃墟から新たな文明を築くため、自らコロニー建設に乗り出して行こうというゲームなのですよ!

本作のデザイナーは、次々と価値が変化するアイテムから効率よくコレクションを作り上げていく「ステステマーケティング」を始め、様々なゲームを世に出してきた北条投了様&中津圭央(N2)様に加え、このレビュー記事でも第96回でご紹介した「ノイシュヴァンシュタイン城」の作者であるテッド・アルスパッチ様を加えた日米合同作品という……なんか映画みたいで格好いいですね(まてこら)

本作は北条様たちがインディースとしてリリースした「エイジオブクラフト-大建築時代」のリメイク版とのことですが……元の作品を知らない分、どんなゲームなのか今からワクワクなのです!

■プレイ準備

まずはこのゲームで一番使用する白ダイス・灰色ダイス・チッピーと呼ばれるチップをテーブル中央に置きます。

ゲーム中では、白色のダイスを安定資源、灰色を不安定資源と呼びます。

各資源を置き終えたら、得点表を全プレイヤーの見えるところに設置して、「0」のマスに各プレイヤーの得点マーカーを配置。

得点表、プレイ人数によって勝利点が違います。

そして、このゲームで重要なカードを配置していきましょう。
6種類の基本カード6枚(核シェルターだけ8枚)に加え、選択カードと呼ばれる自由枠から7種類選んで今回のゲームで調達できるカードを決定し、プレイする人数分だけ用意します。またこの際、各カードの枠が白色の方を向けるようにしてください。

建設さえすれば、毎手番資源を生み出す夢の施設……!!

基本カードはその名の通り、ゲームで必要となるダイスが生産できるのですよ。
しかも、一人何枚までという決まりはないので、早い者勝ちなのですよ!

選択カードは、プレイ感覚を左右する大事なカードなのですよ。

最初は説明書に書かれている基本的な組み合わせでいいと思いますけど、もっと深く遊ぶならアプリ(英字のみ)を使ってランダムに組み合わせることも可能なのです!

さあ、これでゲーム場のセッティングは終了なので、各プレイヤーの準備へと入ります。
各プレイヤーには、初期カードとして「倉庫「物資交換」「アップグレード」「建設」の4枚が与えられます。これが今自分のコロニーに備わっている設備なのですよ。

次に各プレイヤーは3個の安定資源を手にして振り、出た目を変えることなく倉庫に置きましょう。
この3つがそのプレイヤーが保有している初期の資源となります。

また出目の合計が一番少ないプレイヤーが、このスタートプレイヤーとなります。もしも4人プレイだった場合、最後の手番になる人は、ボーナスとしてチッピーを1枚受け取りましょう。

……と、これでゲームの準備はほぼ完了なのですけど、最初に遊ぶ場合は「アップグレード」と「建設」をひっくり返して黒枠のアップグレートされた状態&初期の得点を1点ある状態で始めるのがおすすめなのですよ。

さあ、これで準備万端! いざ、ヒャッハーな世界へ!!

■プレイルール

コロニーは大きく分けて4つのフェイズで構成されていて、各プレイヤーは手番が来たら以下の順番で処理していきましょう。

1)準備フェイズ
手番プレイヤーは倉庫に置かれている安定資源を全て取り出し、手元に移動させます。

2)調達フェイズ
ストックから安定資源を3つ手に取って、振りましょう。
この振り終わった安定資源の中から、好きな出目を1つを選び自分の手元に移動させます。

ダイス運が勝敗を分ける!

残った2つは出目が変わらないように左隣に渡し、渡されたプレイヤーもどちらか好きな出目を選んで倉庫に放り込み、左側のプレイヤーは残った一つを倉庫に保管します。
もしもこの時、倉庫がいっぱいで受け取れない場合、受け取ったプレイヤーは倉庫にある安定資源一つと交換するか、選んだ安定資源を元のストックに戻すかのどちらかを選択します。

そう、倉庫がいっぱいなら、隣の相手が欲しそうな出目のダイスを廃棄しちゃうのですよ!(まてこら)

資源置き場へいらっしゃ~い。

また、この調達フェイズでは、チッピーというチップを保有していれば、一枚消費するごとに、自分の手番の間だけ使用できる不安定資源を1つ獲得することができます。

最大3つまでしか使用できないですけど、この資源は安定資源みたいに他のプレイヤーの手に渡ることはなく自分の手元に残りますし、最初のうちは資源の生産力が低いので大きな施設の建設をする際には必須なのですよ!

……まあ、欲しいダイス目がちゃんと出ればの話ですががががが(吐血)

そう、不安定資源も安定資源同様に振った出目が資源になる仕様なのですよ。なので、運が悪いと、なんでお前が来たんだと言いながらリリースするなんて場面もあったりなかったり……。

さあ、泣いても笑っても調達フェイズが終了したら、コロニー建設のためにカードを起動させるのです!!

3)起動フェイズ

このフェイズが、コロニーのメイン!
勝利に向かって建造した施設(カード)を起動させていきましょう!

施設には大きく分けて、初期・基本・生産・交換・取引・攻撃・その他の7種類がありますけど、どのカードをどういう順番で起動するかは手番プレイヤーが好きに決めることができます。

ただし、ほとんどの施設は、手番につき一回しか起動できないので、起動した施設は斜め向きにして、使用済みであることをちゃんと示しましょう。

施設が増えると、どれが起動してどれが起動してないかわからなくなりますからね、倒しておくのは重要!

最初のうちは、同じダイス2つで好きな出目の安定資源と交換できる「物資交換」や、一定の資源を支払うことで施設をアップグレートできる「アップグレート」、コストを支払うことでゲーム場にある施設を自分のコロニーに建設できる「建設」がメインになりますね。

施設の下に示されたダイス目がそのカードのコストとなるのですよ。

また「建設」のコスト部分に書かれている「/」マークはどちらかを選ぶという意味で、建設をしない場合は変わりに「チッピー」を1枚ゲットできるという意味になるのです。

徐々に資源が増えてきたら、起動するだけで資源やチッピーをゲットできる「基本」「生産」の施設を増やして資源の安定化を図りつつ、さらに効果の期待できる効果や取引、さらには相手から資源をヒャッハーする攻撃タイプなどでどんどんと勢力を拡大させていくのです!

そして同時に大切なのは、施設をアップグレートさせること!
生産系の施設だと、

最初は不安定資源しか生産できなかったのが……

毎手番、安定資源を生産できるように!

のように、アップグレートさせるとより勝利に近づくプレイが可能となっていくのですよ!

また建設済みの資源を一枚破棄すれば、もっとも得点の多いプレイヤーと自分の得点の点数差分だけストックから安定資源を受け取って振り、そのまま全て手元に持っていくことができます。

もしもトップと大差がついていた場合、ものすごい量の安定資源を一気にゲットするチャンスなのですよ!

4)終了フェイズ

起動フェイズが終了したら、斜めにしていたカードを元に戻し、未使用の安定資源を倉庫に戻しましょう。
ただし、もしも倉庫が安定資源でいっぱいだった場合は、はみ出した分だけ資源を破棄することになります。

不安定資源はいくら残っていても、全てストックに戻しましょう。そう、不安定資源はその手番限りなので、残すくらいならガンガンと使用しないと損なのですよ!

最後に、今自分のコロニーに配置されている施設の得点(オレンジの半円の数)を合計し、その点数と同じ桁に得点マーカーを移動させましょう。

オレンジの半円はないけど、何枚持っているかによって得点が変わる特殊なやつもあります。

手番が終了したら、左隣のプレイヤーの手番が始まります。

■ゲーム終了と勝利条件

コロニーでは、プレイヤーの人数に応じてゲーム終了の得点が決められています。
プレイヤーが手番終了時に、指定された得点以上になっていた場合、その瞬間にそのプレイヤーが勝利となりゲーム終了となります!

そう、最終ラウンドとか逆転劇なんて存在しないのです。強きものこそが勝者の世界なのですよ!(まてこら)

なので、後半は常に相手の得点と行動に注意が大切。抜け駆けしそうな相手はヒャッハーするですよ!(おい)

■総評

原作である「エイジオブクラフト-大建築時代」を未プレイなので、リメイクされてどう変わったかはわかりませんけど、私はこのゲームを開始10分で好きになっちゃいました!(笑)
セットもルールも結構簡単なので、慣れるとどんどんとあれしようこれしようと妄想が広がりますし、一人プレイも可能なので、自分の考えたサイキョーのコロニーを目指してプレイするなんてことも可能なのがいいですね!

プレイ感覚としては、カードゲームの名作「ドミニオン」に近い感じですかね?
でも初期セットから、どんどんカスタマイズしてそれまでとは一味違うゲーム展開が遊べるという点や、ダイスマネージメントというドミニオンでは味わえないダイス運とやりくりの楽しさがたまらないのですよ!

実際、プレイ中も最適な環境を整えたと思ったのに、ダイス運で思うようにいかなかったり、一方でダイス運を信じず少し時間がかかってでも製造ラインで確実に必要なダイスを獲得していくプレイスタイルがあったりと、それぞれの個性が光る遊び方ができるのが面白かったり。まだ基本セットしか遊んでいないから、カスタマイズしていくとどんなゲーム展開になるのか、全然予想できないです!

生産力を誇る理想郷なコロニーを作るのか、それとも略奪バンザイの世紀末的コロニーを作るのか、それは全てプレイヤー次第!

ご興味のある方は、ぜひぜひ一度プレイしてみてください!

 

ライター紹介

三家原優人(みけはら ゆうと)
ゲーム制作チーム「Team・Birth-tale」所属。
ゲームシナリオライターだけでなく、映画会社にて長編映画の脚本や出演など多岐に渡って活動中。
趣味はガジェット集め。国内・国外問わずの気になるガジェットを集めては愛でる日々。
実は某公国の爵位を持っていたりする。

代表作
歴史シミュレーションゲーム「三極姫」シリーズ。
恋愛アドベンチャーゲーム「はち恋」。
長編ホラー映画「腐女子」。
その他多数。