ボードゲームレビュー第235回「リーフ」

「リーフ」
デザイナー:エマーソン・マツウチ
メーカー:アークライト
プレイ人数:2~4人
対象年齢:8才以上
プレイ時間:30~45分

 


「あ~、わたし~の~恋は~♪ 南の~風に乗って走~るわ~♪」

というわけで、みなさんおなじみまして。もしくは、はじめまして。
作家でフリーライターの、新井淳平です。
担当28回目となる今回のレビュー作品は、こちら。

『リーフ』。
色彩豊かなパッケージですね。
タイトルは、葉っぱの「Leaf」ではなく「Reef」。
白いアルバムだったりうたわれるアレじゃなくて、サンゴ礁がテーマの作品です。
もう海のシーズンは過ぎちゃいましたが、こちらは完全日本語版が発売されたばかり。
脂が乗ってる旬のゲームです。というわけで、遊ばにゃ損ソン。
さっそく外洋から……じゃなくて、概要から見ていきましょう♪

【ゲーム概要】
ゲームの目的は、海の宝石とも言われるサンゴを育み、綺麗なサンゴ礁を作っていくこと。
まずプレイヤーは、手札カードをプレイすることで、その上部に描かれた〈サンゴのカケラ〉を手に入れます。
GETしたサンゴは、すぐ〈プレイヤーボード〉上に設置。ちなみにボードは、縦・横・高さ=4×4×4、です。
設置したら、カード下部に指定された配置パターンを確認。達成していれば、勝利点GETとなります。

写真左なら「黄×マス数×1点」。右なら「色は問わず4段目×マス数×3点」という具合です。
なお、勘定するのは段の一番上にあるサンゴのみ。上から紫黄と2段積みになっていた場合、そのマスは紫扱いになります。
黄の上に紫を積む前に写真左のカードを使っておいたほうがお得、ということですね。
手札を使う順番と、どこにどう何色を配置するかが勝利の鍵。

ストックの〈サンゴのカケラ〉が1色でも枯渇したら、そのラウンドでゲームは終了。
ちなみにサンゴは、1色につき28個で、全112個あります。
使用する数はプレイ人数によって決まっていて、2人=各色18個、3人=各色24個、4人=全部です。

また、滅多にないパターンですが、山札が尽きた場合もゲーム終了となります。
こちらは「そのラウンド」ではなく「尽きた瞬間」にゲームセット。
どちらでゲーム終了となった場合も、残り手札の処理(後述)を最後に行います。
そこで追加獲得した勝利点も含め〈勝利点トークン〉の合計点数が最も多かったプレイヤーが優勝。
……あなたこそ、自然愛あふれるサンゴの守り人だ!

【ゲーム準備】
はじめに、〈プレイヤーボード〉をランダムに1枚ずつ各プレイヤーに配ります。
この際「ヒトデ」が描かれているボードを手にした人が、スタートプレイヤー。
〈サンゴのカケラ〉は色ごとにまとめて、卓上にストックにしておきます。
そこから各自、4色1個ずつを取って自分の〈プレイヤーボード〉中央4マスに1つずつ、自由に設置。
これがボード上のサンゴの初期配置となります。
また、勝利点トークンも点ごとにまとめて、卓上にストック。
そこから各自3点ずつ取り、初期点として持っておきます。

山札(全60枚)はウラ向きでシャッフルして、各2枚ずつ配布。これが初期手札です。
残りの山札はオモテ向きで卓の中央に置き、上から3枚を横一列に並べます。
手札を補充する際は、この3枚の場札に山札の一番上のカードを含めた4枚から、選んで取ることになります。

【ゲームの流れ】
手番プレイヤーは次の2つのアクションうち、どちらか1つを必ず実行します。

A)場からカードを1枚獲得する
B)手持ちカードを1枚プレイする

なお、手札の上限枚数は4枚のため、すでに4枚持っている場合はAを選べず、必然的にBを実行することとなります。
なので、基本的に2枚か3枚くらいをキープするのがオススメ。

●A:カードを獲得する
場にオモテになっている4枚のカードから1枚を選び、手札に加えます。
このとき、並んだ3枚は無料ですが、山札のカードを取る場合は、手持ちの1勝利点がコストとして必要になります。
コストの1点は、場の3枚のうち、一番勝利点の低いカードの上に置くことによって支払いましょう。
場の3枚から取った場合は、新たに山札から場にカードを補充して、再び3枚の状態にします。
もし、取ったカードの上に、事前に誰かが払った〈勝利点トークン〉が乗っていたときは、それもGETできます。
カードを選ぶときに重要なのは、カード上部=得られるサンゴ、下部=達成目標のパターン、右下=達成で得られる勝利点。
この3要素をしっかり考慮して選ぶようにしましょう。

●B:カードをプレイする
手札から1枚カード選び、自分の前に出します。
その後、そのカードに描かれた内容の効果を処理していきます。

1)サンゴの配置
カード上部に描かれた2つの〈サンゴのカケラ〉をストックから取り、自分のボード上に配置します。
空いているマスに置いても、すでにあるサンゴの上に置いてもOK。得たばかりの2個を重ねて設置、なんてのもアリ。
ただし、高さの上限は4段目まで、です。すでに4つ重なっている上には、もう置くことができません。
また、すでにあるサンゴの「下」や「間」に新たにサンゴを置くことも、できません。
一度置いたサンゴはもう動かすことができず、積み上げて上書きするしかないのです。
……黒歴史は土の下に埋めちゃえ理論、だね。

2)勝利点の獲得
配置が終わったら、続いてカード下部に描かれたパターン図を確認します。
自分のボード上に、図と同じ色、形、段、ができていれば、その1つごとに、カード右下の勝利点が得られます。
ただしこのとき、サンゴを重複して換算しないように注意してください。
例えば、カード右下の点が「3」、得点条件の図が「〇〇」、ボードに「〇〇」があるとき。
これは、図の状態を1つ達成×3点、なので3点GET。
真ん中の「〇」を重複して数えて2つ達成――とはならないので、間違わないようにね☆
ちなみに、アイコン上に描かれている数字は、段数の指定を表します。
「②」なら「〇が2段目にある状態」、「②+」は「〇が2段目以上にある状態」を意味しています。
なお、色と形、段数が合っていれば、向きは関係ありません。
上記の例なら、「〇」が立て並びに2つの状態でも得点になるわけですね。

求められる図のパターンは、ここまでに紹介した以外にも、いろいろとあります。
特にポイントとなるのが、写真左上のもの。
これは「全ての紫のうち最も上段にある1つの、八方のマスに黄が1つあるごとに、2点」です。
なお、最も上段にある紫が複数存在する場合は、どれか1つを選択可能。
もしこのカードを最大活用できれば、一撃で8×2=16点も入ります。……アメイジング!
事前にボードの状況を整理して、いっきに大量得点を目指しましょう。

【ゲームの終了】
1手番は、前述ABどちらかのアクションを行うと終了。
時計回りで次の位置に座るプレイヤーに手番が移ります。
これを繰り返していき、サンゴのどれか一色のストックが尽きたら、ゲーム終了の流れに入ります。
まずは手番数が全員同じになるところまでプレイ。
そこから「残った手札の処理」を始めましょう。
なお、山札が尽きた場合は手番数に関係なく、即座に同様の処理に入ります。
それで、具体的に何をするのかというと――
手札が残っているプレイヤーは、それらを可能な限り使うことができます。
ただし、上部の「〈サンゴのカケラ〉を獲得して配置」部分は機能しません。
つまり、現在のボード状況で達成できているパターン図の分だけ、ここで追加得点できる、ということ。
――でもね、でもね!
このときは、複数ヵ所達成していても、一ヵ所分しか得点を得ることができません。お気をつけあれ。
以上、この追加得点処理まで済んだら、いよいよ点数計算。
最高得点獲得者が、サンボマスター……じゃなかった。サンゴマスターだ!

ちなみに、最多得点者が複数いた場合、タイブレイクは「配置している〈サンゴのカケラ〉の数。
それも同じだったときは「4段積み上げているマスが多いほう」が勝ちです。
もしそれでも決まらなければ、ようやくここでポジピース。仲良く勝利を分かち合いましょう☆

【まとめ】
メカニクス的には、アブストラクトに属するゲームですね。
でも、オセロ等ほど淡々としているわけではなく、楽しく盛り上がれます。
勝利のコツは、メインにする色をある程度絞ること。
4色全部を得点に繋げようとするより、なるべく2色ほどに絞ってボードの配置を組んでいく。
そのうえで適した得点パターンのカードを獲得していくほうが、点の入りが安定します。
あとは、手札を使うタイミングが重要。
得点する前には必ず2個サンゴを配置することになるため、ボード状況は否が応でも変化していきます。
なので、手札にあるカードに描かれた得点パターンをしっかり見越して、いいタイミングでそのカードを使うこと。
最低一ヵ所は満たせる状態での使用が望ましいところです。

また、なんだかんだで最後の、残り手札の処理が油断なりません。
4人でプレイした今回、終了時点ではみんな得点が拮抗した状態でした。
ただ、ここで暫定1位だったプレイヤーだけは手札が残っていなかったのです。
すると、どうでしょう。
最後の追加得点処理を行った後、結果的に彼は3位になってしまいました。
というわけで、なるべくなら、多少手札を残した状態で終えられるよう配分したほうが良さそうです。

さて、勝負とは別に、盤上の光景ですが。
1個では正直「これ珊瑚か?」って感じだった〈サンゴのカケラ〉も、最終的には――
……匠の手により、多様な形状とカラフルな色合いの、綺麗なサンゴ礁に生まれ変わりました。
といった趣き。結構バラエティ豊かな感じに仕上がります。
高さや色合いなどに、各プレイヤーがどうプレイしたかが如実に表れていて、けっこうおもしろいです。
1ヵ所だけ4段積みで、あとは平たく1、2段とか。全マス均等な高さで紫多め、とかね。

ルールは簡潔で、お子さんでも小学校中学年くらいから遊べます。
ブロックを使ったパズル感覚もありつつ、知育玩具的に脳みそコネコネ。
大人のみんなも子どものみんなも、ぜひこの『リーフ』を一度遊んでみてください。オススメですよ☆
――といったところで、今回はここまで。
以上、ほぼ湘南出身なのに海は苦手な、新井淳平がお送りしました。ではではまた~。

【ライター紹介】
新井 淳平(あらい じゅんぺい)
「小説家」兼「フリーライター」。
ゲームシナリオのライティングにも携わる。
ボードゲームのプレイスタイルは、出遅れ追い上げ型。
ダイス運は、最悪だけどドラマティック。
【著書】
『シンデレラゲーム』(オリジナル小説・映画化)
『猫侍 久太郎、江戸へ帰る』(ノベライズ小説)
『猫侍 玉之丞、争奪戦』(ノベライズ小説)