ボードゲームレビュー第258回「フォトムズ」

「フォトムズ」
デザイナー:赤瀬よぐ
メーカー :ディアシュピール株式会社
対象年齢 :6歳以上
プレイ人数:2~6人
プレイ時間:20分

 


 

毎週木曜日はキウイの日!
ってなわけで、どもどもご無沙汰しております、シナリオライターの三家原ですー!

今回ご紹介するのはディアシュピール株式会社様より発売中の「フォトムズ」なのですー!

プレイヤー御一行は、オシャレな洋風住宅が立ち並んだ街にお引越しして来たばかり。
友達達にこの街がいかにオシャレで、愛らしい動物たちで溢れているかを伝えるため、綺麗で素敵な写真を撮りに行きましょう!

そう、オシャレなもの”だけ”を撮るのです……!

街にはいたるところにオシャレじゃないものがあるかもしれませんけど、大丈夫、みんなで協力し合えば、簡単にもみ消し……げふんげふん……オシャレな写真を撮ることなんて朝飯前なのですよ! さあ、レッツ・フォト・タイムぅっ☆

……ということで、プレイヤー達はカメラ片手に街へと繰り出すワケですが、このカメラの役割を携帯やスマホのカメラ機能を使って行うという、ちょっと変わったタイプのボードゲームなのですよ。

とはいえ、過去にもスマホを利用するゲームとしては、ゴーグルに装着させてしてVRとして遊ぶ「ウルタールの化け猫」や「アルケミスト」みたいに補助として遊ぶタイプのボードゲームはありましたけど、あれって専用アプリをダウンロードしないと遊べない又は利用出来なかったですよねー。

でも、今回ご紹介する「フォトムズ」は、そんな専用アプリは一切しようせず、標準搭載されているカメラ機能を利用するだけなのですぐ遊べるのが最大のポイント!

●ゲーム準備

1.カメラ機能のついたスマホまたは携帯電話を用意する。
今はほぼ全員持っているとも言えるから、ないって人は少ないと思いますが、なかったらカメラ機能のあるゲーム機でもOKなのですよ。

2.各プレイヤーにフォトリストを配布する。
このリストに描かれている動物たちを激写できれば、オシャレをアピールできるのです!

でも、バツのついている動物は……この街にはいなかった。いいね? この街にはそんな動物はいなかったんだ。わかったね? お兄さんとの約束ですよ(圧力)

3.スタートプレイヤーの決定。
最近、コウテイペンギンを撮ったプレイヤーはオシャレだから、スタートプレイヤーの権利を与えるのですよ!
え? 撮ってない? それならー……うん、適当に決めましょう!(まてこら)

4.中央建物の配置。
スタートプレイヤーは、中央建物と呼ばれるタワーを受け取り、テーブルの中央に配置します。

これが中央建物。足下には可愛いモグ……じゃなった! オシャレじゃないモグラが居座っているのですよ!

この建物は山折になっていているので、置き方によってちょっと見え方が変わります。
スタートプレイヤーはオシャレじゃないものが自分の視界に映らないよう、好きなように配置しちゃいましょう。

5.建物の列を配置。
テーブルの端から、建物を倒した状態で一列に並べていきましょう。
最初はスタートプレイヤーが取るので、一番端をスタートプレイヤーへ近い位置に配置すると便利なのですよ。

説明書だと折り目にしたがって先に直立できるようにした方がいいと描いてありますけど、並べるのを考えると倒した状態の方が楽かも?

以上で、ゲームの準備は終わりなのですよ?
え? 簡単? ふふふ、当然ですよ。なんたってこれはオシャレな人のオシャレゲームですから、準備も楽ちん優雅にエレガントなのですよ!(え)

 

●ゲームの手順

1)街フェイズ

スタートプレイヤーから時計回りに、建物の列の端から一つずつ中央建物の周囲に建物を配置していきます。

この建物には単体から複数の動物が描かれているので、周囲のプレイヤーが撮ってはいけない動物がそちら側に向いていないかどうかと確認しながら、最適な配置を見つけていきましょう。
ただし、この時最適な位置を探す為といって、カメラを使用するのはルール違反なのでご注意を!

おかげでシャッターを切る度に「それルール違反ですよ!」を注意される撮影班(汗)

また配置する際はプレイヤーの手の届く範囲のみとなり、立ち上がったり、移動は厳禁。
なので、必ず椅子に座って配置しましょう。

手を離したから、もう動かせないのですよ。

他の建物との密着はNGなので、ほんの僅かでも離れた位置に配置して、建物自体も上下逆さになったりしないようにしましょう。

しっかり折ったり組んだりしないと、外れてしまうので組み立てる時は慎重に!

建物から手を離した瞬間に手番は隣へと移ってしまうので、置き直しは出来ません! なので、周囲とよく相談しながら絶対にここが一番だという配置をしていきましょう。

こうして次々とプレイヤー達の手によって、オシャレな街が出来上がっていきますが、建物が残り1枚となったら、この街フェイズは終了です。

残った建物は使用しませんので、箱の中にでも片付けちゃいましょう。

オシャレな街の完成だー!

2)写真フェイズ


さあ、皆のもの! カメラを持って街を激写せよ!!

写真フェイズは、全員一斉に行います。手持ちのカメラで、街を撮影するのですよ!
ただし、撮れるのはたった1枚! 自分が最高だと思う最強オシャレな一枚を激写せよなのです!


同じ街でも、プレイヤー側から観るとそれぞれ違った風景に……。

ただし、この撮影にはさらに3つの条件があります。

1.席から移動しない、座ったまま手の届く範囲で撮影をする。
2.撮影時は必ず両手がテーブルに接していなければならない。

まあ、この2つはアクロバティックな撮影をするなというお達しですね。
実際いい写真を撮ろうとする時って、びっくりするような姿勢とか角度で撮影しますからねー。

3.撮影した写真には、すべての建物が(一部だけでも)写っていなければならない。

そう、これが重要。いくらオシャレじゃないものを排除する為とはいえ、建物そのものを排除するような撮り方はご法度! そんな撮り方は、オシャレスマートじゃない!!
でも、シャッターを切れるのは一回だけなので、もう撮影の時は各プレイヤーの集中力が半端なかったのですよ。


オシャレに撮ろうと、みんなスマホを両手に必死に身体を曲げたり傾けたり。

ってなわけで、かなり撮影の幅は狭まりますが、その中でベストな写真を撮ってこそのオシャレ写真なのですよ!


どう頑張っても、オシャレじゃないヤツが写ってしまう……。

●勝利判定

全員の撮影が完了したら、いざ勝利判定! さあさあ、果たして全員の協力で無事撮れたのか!?
勝利判定は以下の通りで行われます。

①フォトリストの動物がすべて写っている。
②フォトリストの禁止動物が写っていない。
③撮影した写真の中に「モグラ」が写り込んでいない。

これらの条件をすべて満たしていれば、プレイヤーは無事オシャレ写真を友達に見せびらかせたとして勝利となります!

ちゃんとフォトリスト通りに撮れたかな?

え? もしも駄目だったら……その時は、もう一回撮り直ししてくるのですよ!!

準備が簡単なので、サクサクっともう一回出来るのもお手軽でいいですねー。

●総評

ってなわけで、「フォトムズ」でした! 撮影した写真をみんなで判定するたびに、「なぜ写った!?」「なにこれ!?」と一喜一憂できる辺りがデジタルなのにアナログ感があって新鮮でしたねー。

一応、カメラマンとしてもちょこっとだけお仕事しているので、今回は余裕だと思ってましたが……なに? なんであんなモグラが的確に狙ったようにこっち向いてるの? アリエナイヨ……。

建物によっては複雑なものもあるので、しっかり組み立てて、周囲のプレイヤーと配置の相談をしないと、エライ目に遭ってしまうのですよ。

実際に目で見るのと、撮影するのとでは出来上がりが全然違うというところが、撮影の練習にもなっていていいですねー。
手軽でいいゲームだなーっと思っていたら、なんでも「住」をテーマとしたボードゲームグランプリで大賞を受賞したんだとか! 本作のデザイナーである赤瀬よぐ様といえば、過去のこのレビューでもご紹介した「グラバー」などを作られている作者さんですが、なんでも今回のゲームづくりには仕掛け絵本がヒントになったそうな……むむむ、そう言われてみると、建物を設置する感じとか仕掛け絵本っぽい気がしますね!

一応、キッズルールもあって、建物の設置ルールがちょっと簡単になったり、全員でなくても誰かが★の動物を8匹以上撮影していれば勝利だったりと、かなりマイルドにアレンジされているのですよ。

ゲームはすぐに終わっても、新しいオシャレな街が、僕らに写真を撮ってもらおうと待っている!

ご興味のある方、我こそはオシャレフォトグラファーという方、ぜひぜひ一度遊んでみてくださいませなのですー!

 

ライター紹介

三家原優人(みけはら ゆうと)
ゲーム制作チーム「Team・Birth-tale」所属。
ゲームシナリオライターだけでなく、映画会社にて長編映画の脚本や出演など多岐に渡って活動中。
趣味はガジェット集め。国内・国外問わずの気になるガジェットを集めては愛でる日々。
実は某公国の爵位を持っていたりする。

代表作
歴史シミュレーションゲーム「三極姫」シリーズ。
恋愛アドベンチャーゲーム「はち恋」。
長編ホラー映画「腐女子」。
その他多数。