ボードゲームレビュー第3回「エルファーラウス ボードゲーム」

「エルファーラウス ボードゲーム」
発売元:ラベンスバーガー(Ravensburger)/日本語翻訳:メビウスゲームズ
作者:ライナー・クニツィア
対象年齢 8歳以上
プレイ人数 2~4人
プレイ時間 約30分


 皆様、初めまして。
 もしくはお久し振りです。
 ゲーム制作チーム「Team・Birth-tale」代表の綺月と申します。
 キウイゲームズ様開店二周年記念イベントにて、チーム対抗ゲームの作成や進行を務めさせて頂きました。
 ご参加頂きました皆様、ありがとうございました!
 台風一過の爽やかな秋晴れのように、皆様に楽しく遊んで頂けてうれしかったです。
 厚く御礼申し上げます!

 さて今回の 「これは面白くて、おすすめ」
 のゲームですが!
「エルファーラウス ボードゲーム」
 というゲームです。

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「エルファーラウス ボードゲーム」はトランプの「7並べ」をより面白く発展させた、古典ゲームのボードゲーム版です。
 制作はボードゲーム界屈指のデザイナーR.クニツィア氏。
 実は第一回「RONDO」もクニツィア氏の作品で、とにかく面白いゲームをたくさん作られているのですが!
「Elfer raus!」はゲームのルールや進行がとても分かり易い上、運や駆け引きもしっかり楽しめるのです。
 ボードゲームに馴染みのない方でもすぐに遊べて、熟練者も楽しめるゲーム性の深さ。
 シンプルなデザインがお洒落で、トランプのカードではなく滑らかな手ざわりの牌を使っているのも心地良いですね。

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 牌には赤・青・黄・緑の4色分の、1から20までの数字が書いてあります。
 ただし3・7・13・17の牌は、どの色にもなる灰色。

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 この牌を誰にも中が見えないように袋に入れておきます。
 また先ほど見て頂いたボードにも、牌と同じく数字がマスに書かれています。
 数字以外に記号の付いた牌とマスもありますが、これは追加ルール用の物なので割愛。
 今回は一般的なルールでこのゲームを解説させて頂きます。
 ゲームの準備は各プレイヤーがこの牌を十五枚、袋からランダムに引いて、専用ホルダーにセットします。
 カチャカチャと牌をセットするのが、ちょっと楽しいです。
 そしてゲームの勝利条件は、自分の持ち牌を無くすこと。
 牌はボードに書かれた同じ色と数字のマスに置いたり、他のプレイヤーに押しつけたりして、手元から無くせるのです!
 持ち牌を無くした人が勝者で、その瞬間、他の方の順位を決める「清算」が行われます。
 そう。
 順位を決める清算では、手元に残った自分の持ち牌の数字の合計が、失点になります!
 失点の少ない人から、順位が高くなるのです!
 なので、数字の大きい牌は、手元に残さない方が有利です。
 ところがなかなか思惑通りに進まないのが、クニツィア流。
 さあ、ゲームを開始していきましょう!

 ゲームの進行は、スタートプレイヤーを決めて、時計回りで手番が回ります。
 スタートプレイヤーは、手持ちの牌からどの色でも良いので11の牌をボードの11のマスに置きます。
 出せない場合は、順番が次の人に移ります。
 誰も出せずに一巡したら、スタートプレイヤーが袋から11が出るまで牌を引き、11以外の牌を袋に戻してゲームを開始します。
 さてゲームが開始されたら、プレイヤーは自分の手番しか行動できません。
 手番が来たら、牌を同じ数字の書かれたマスに置きます。
 しかし牌は、先に置かれている牌の隣にしか置けません。
 回りに牌がないマスには置けないのです。
 一方、別の色ですが、縦に繋がってる隣り合ってるマスもあります。そこは牌を置けます。
 また1と20はループしていません。行き止まりです。
 ですが1と11と20は、各色が太い線で繋がっています。
 この三つだけは、どの色も隣接していると扱います。
 緑の11から赤や黄の11に続けて置けますし、1や20も離れた色のマスに置けます。
 そして置けるなら最大三枚まで置くことができます。先に置いた牌の続きでなくても大丈夫です。別の牌の隣に置けます。
 また置ける牌がある時は、必ず一枚は置かないといけません。
 二枚目以降は、置けるのに置かないという選択をしても大丈夫です。
 ここが駆け引きの一つ。
 手元の牌を減らしたいけど、置くと他のプレイヤーが牌を置けるようになってしまう、二律背反のジレンマです。
 そして置ける牌が一枚もない場合、袋から牌を補充します。
 置ける牌を引いたら、最低一枚は置きます。
 また補充は最大三枚まで引けます。一枚ずつ補充しても良し、一気に三枚補充しても良し。
 ここも駆け引きポイント。牌の引き次第では、より有利になる可能性があるのです。
 それは牌を置いた時に発生する、二つのボーナス!

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 まずは写真中央の青と緑の9のマスのように、「+」マークが付いているマスに初めて牌を置いた場合。
 袋からランダムに牌を一枚引き、それをボードのマスに置きます。これは回りに牌が無くても置きます。
 またこの牌の設置は、自分の手番の枚数に数えないので、通常の手順を続けられます。
 ボーナスその二は、二枚以上を連番で手持ちの牌から置いた時です。
 なんと手持ちの好きな牌を一枚、次の順番のプレイヤーに渡します。必ず渡して下さい。
 例を挙げると、緑の5・4と二枚連続で置いた場合、ボーナスその二が発生です。
 8・7と灰色を組み合わせて置いても発生します。
 ただし緑の9と青の9を連続で置いても、連番になりません。数字順に置かれた時のみです。
 こうして自分の手番が終わったら、時計回りで次の人へ。
 誰かの手持ちの牌が無くなるまで手番を回し、清算して順位を確定して終了です。

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 敢えて難を申せば、ボードのデザインがシンプルすぎて、マスの繋がりやラインの意味がぱっと見で分かりにくい事でしょうか?
 ボードにゲーム進行やボーナスの解説など書かれていれば、もっと遊びやすいと思います。
 とは言え覚える事が少なく、ゲーム中に確認して問題のないルールですので、初めての方と遊ぶ時でも問題ないでしょう。
 単純で公平。それが本作の優れた点です。
 二つのボーナスと、牌を置く置かない、補充する枚数の選択で自分の手作りと、他のプレイヤーとの駆け引きを楽しむ。
 巧手妙手の爽快感あり、他のプレイヤーとの競争と駆け引きあり、牌を引く運試しあり。
 追加ルールでは、またひと味違った楽しみが加わりますので、それもうれしい特典でしょう。
 簡単明快なのに、こんなに楽しみが詰まってる。
「エルファーラウス ボードゲーム」
 皆様もどうぞ、お楽しみ下さいませ!!
 では次回まで、素敵なゲームと楽しい時間をお過ごし下さい。

 

ライター紹介

 綺月鏡水(きづき きょうすい)
 ゲーム制作チーム「Team・Birth-tale」代表。  ゲームシナリオライター・プランナー・シナリオディレクター
 専門学校講師「ゲームシナリオ・ゲーム企画等」  アナログ、デジタルを問わずゲーム好き。  メカアクションやファンタジー、戦記物、ラブコメなどのゲームシナリオを主に執筆。

代表作  歴史シミュレーションゲーム「三極姫」シリーズ。  恋愛アドベンチャーゲーム「はち恋」。  対戦立体パズル「コンボる?」
 対戦カードゲーム「ぺあぺあ☆エクスチェンジ!」  その他、多数。