ボードゲームレビュー第61回「ラ イスラ」

「ラ イスラ」(原題:LA ISLA)
発売元:alea/日本語翻訳:メビウスゲームズ
作者:ステファン・フェルド
プレイ人数:2~4人
対象年齢:10歳以上
プレイ時間:約45分~60分


どうも皆さんこんにちは。あるいははじめまして。松風でございます。
近頃めっきり寒くなってしまいましたが、お風邪などひかれませんよう、あったかいお家でボードゲームと参りましょう。

というわけで今回ご紹介するのは寒い冬にぴったり(?)の南国ムード満点のゲーム『ライスラ』でございます。
タイトルはスペイン語でズバリ「島」です。

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プレイヤーは希少な、あるいは絶滅したはずの動物たちが暮らす不思議な島に上陸し、それらの動物たちを乱獲……もとい保護するのが目的です。

まずはセッティングからいきましょう。
ゲームの舞台となる島タイルには、中央タイルが1枚に周辺タイルが10枚あり、これらを中央タイルにそって適当に並べます。
タイルに描かれているマークはそれぞれ違うので、毎回十万通り以上の違った組み合わせで遊べるというわけですね。
島ができると、数字が書いてあるジャングルエリアに、小さい方の動物タイルをランダムに配置します。

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次に勝利ポイントトラックや動物トラックの描かれたゲームボードを島の隣に置き、動物トラックの一番下に紫色のマーカーを配置します。
そして各プレイヤーにはカードホルダーと探検家コマ、資源コマを規定の数だけ配り、大きい方の動物タイルをそれぞれ1枚ランダムで渡します。
このカードホルダーは、なかなかの優れものです。カードホルダーにカードを差し込むことによって、それぞれのフェイズのプロッティングが分かりやすく行えます。
手札と混ざったり記憶違いを防ぐなど、実に心憎いアイディアのアイテムなのです。
さて探検家コマの1つはゲームボード上の勝利ポイントトラックのスタート位置に置き、余った資源コマは島の隣に集めましょう。
最後に、「1」と書かれたカードをシャッフルして山札を作っておきます。
(「2」と書かれたカードもありますが、こちらは慣れたプレイヤー向けなので、最初は外してプレイした方がいいでしょう)

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このゲームの1ラウンドはカードフェイズとA、B、C、Dの4つのアクションフェイズで構成されています。
フェイズ進行はカードフェイズの後にアクションフェイズをAから順に行っていきますが、C以外のフェイズは全プレイヤーが同時に解決することになります。

まずはカードフェイズです。
全てのプレイヤーは山札から3枚カードを引いて手札にし、カードホルダーのA、B、Dと書かれた所に1枚ずつ、他のプレイヤーに見られないように裏向きに配置します。
これらのアルファベットは、この後のアクションフェイズに対応しています。
カードには3つに分けて、それぞれのアクションフェイズで行う情報が描かれています。
上半分に大きく描かれているのはAフェイズで行う特殊効果を持ったスペシャルアクションです。
左下に描かれているのはBフェイズで獲得できる資源の種類。
右下に描かれているのはDフェイズで進める動物トラックの種類になります。
プレイヤーは先々の事をよく考えて、これらを置いていくのです。
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全員がカードを配置し終わったら次はアクションフェイズです。
Aのアクションフェイズでは、カードホルダーのAの場所に置かれたカードを表向きにしてホルダーの上に差し込みます。
ホルダーには三ヶ所、カードを差すスロットがあります。
ここに差し込まれたカードが、描かれたスペシャルアクションの効果を発揮し続けるのです。
当然、4ラウンド目以降は差す場所がかぶってしまうので、どれかいらない効果のスロットに重ねて差し込む事になります。
スペシャルアクションは強力な効果が多いですが、局面によって微妙になるものも出てきますので、島の状況をよく見て選択していかなくてはなりません。

Bのアクションフェイズでは、カードの左下に描かれた種類の資源コマを全体ストックから1つ受け取ります。
受け取ったらカードは捨て札になります。

さて、Cのアクションフェイズは、スタートプレイヤーから順番に探検家コマを1つ、島に配置していきます。
手元に探検家がいない場合は、島に配置した探検家を移動させることもできます。
探検家を配置する時、コストとして配置するマスと同じ色の資源が2つ必要になります。
もし資源が足りなかったりして探検家を動かせなかった場合、ストックから任意の資源を1つもらう事もできます。
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こうして、あるジャングルエリアの周り全てを探検家で囲むことができたら、そこに置かれている動物タイルを得ることができ、エリアに書かれている数字分、勝利ポイントを得られるのです。
ポイントを得たら、ゲームボード上の自分の探検家コマをその分、進めます。
1つのマスに入れる探検家の人数に制限はありませんので、欲しいエリアがあるならいかに早く探検家をそこに送りこむかが、勝負の分かれ目ですね。
ジャングルエリアの数字は、囲むのに必要な人数に対応していますので、より多くのポイントを得るには、多くの探検家が必要になります。

最後にDのアクションフェイズで、カードの右下に描かれた動物のマーカーを動物トラック上で1つ進めます。
そしてプレイヤーは、進めた動物と同じ動物タイルを持っていれば、1枚につき1ポイントの勝利ポイントを得るのです。
最初に配られた大きい動物タイルは、2点分と換算します。
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動物トラックは、一定のエリアを進むごとに数字が増えていきます。
全ての動物のエリア数字の合計が、決まった数字(プレイ人数によって変わります)に達するとゲームは終了です。
最後に得点計算をして、最もポイントの多かったプレイヤーの勝利です。

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流れを掴むと結構サクサクとプレイできるのですが、勝利ポイントを得る方法が数種類に分かれているため、かなり戦略的なプレイが要求されます。
特にDフェイズでは、自分がたくさんタイルを持っている動物のトラックを進めたくなるのですが、他のプレイヤーもトラックをガンガン上げてくるため、気がついたらあっという間にゲームが終盤という事もありえます。
最終ポイント計算時には動物タイルの全種類コンプリートボーナスなんかもあるため、タイルを偏らせるかどうかは結構悩みどころになるでしょう。

また、資源のやりくりも結構難しく、スペシャルアクションの効果をうまいこと駆使しないと、手詰まりになって出遅れる事もあったりします。
カードの引きによってはやりたい事と噛み合わない、なんてことも起きてしまうでしょう。
しかし、うまくスペシャル効果でシナジーを組み立てることができれば、面白いほどドンドンとポイントを稼ぐことも可能です。
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カードの引き運と戦略性がほどよくミックスされた、なかなかに面白いゲームに仕上がっていると思います。
相手の邪魔するという要素がほとんど無いので、自分の戦略をいかに組み立てるかが勝負のキモになってくるでしょう。
1、2ラウンド先の展開を読みつつ、カードの引きに一喜一憂する、そんなゲームがお好きな方にオススメです。
ワシントン条約は遵守しつつ、楽しんでみてください。

さて、今回のゲームはいかがだったでしょう?
それでは、また次の機会にお会いしましょう。

 

ライター紹介

松風志郎(まつかぜ しろう)
 ゲーム制作チーム「Team・Birth-tale」所属。
 ゲームシナリオライターだけでなくゲームのシステムデザインなども手がける。
 アナログゲームとの関わりは古く、幅広いジャンルをたしなむ。
 世界観にとっぷりと入り込めるゲームが好き。

代表作
 歴史シミュレーションゲーム「三極姫」シリーズ
 大戦シミュレーションゲーム「萌え萌え2次大戦(略)」シリーズ
 大戦シミュレーションゲーム「出撃!乙女達の戦場」シリーズ
 恋愛アドベンチャーゲーム「はち恋」
 その他多数。