ボードゲームレビュー第70回「ロストシティ」

「ロストシティ」(原題:Lost Cities)
発売元:KOSMOS/日本語翻訳:メビウスゲームズ
作者:ライナー・クニツィア
プレイ人数:2人
対象年齢:10才以上
プレイ時間:約20~40分


たーったらったー♪ たーららー♪
たーらたったー♪ たらたったったー♪(BGM インディー・ジョーンズのテーマ)

ふふふ、秘境探検といえば、やっぱりこの音楽ですよねっ☆
どもども、三家原ですっ。

今回ご紹介するのは、KOSMOS様/メビウスゲーム様から発売されより発売中の「Lost Cities」なのですーっ!
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このゲームをデザインなさったのは、

7並べを発展させた第3回「エルファーラウス ボードゲーム」

素晴らしき日本庭園を作り上げていく第14回「京都」

フェンシングを見事にボードゲームに落とし込んだ第54回「アンギャルド」

富を得る為の駆け引きが熱い第59回「交易王」

……と何度もレビュー記事でご紹介させて頂いております、ライナー・クニツィア氏。

……こうして作品を並べてみると、ジャンルも雰囲気も全然違うのが、この方の才能の凄さを感じますね~……(羨望)

さてさて、デザイナー様をご紹介したところで、早速ゲームのご紹介にいきましょう!

今回ご紹介する「Lost Cities」は、二人対戦の専用ゲームなのですよ。

プレイヤーは辺境の秘密に満ちた土地に探検ルートを作成し、その結果として多くの名声を獲得するのが目的となります。

探検とかいうと、細々としたコンポーネントがワラワラと出てきそうなイメージがありますけど、この「Lost Cities」はカードオンリーのシンプルさ。

なので準備も簡単、5つの秘宝の地図が描かれたボードをプレイヤーの中央に配置したら、よくシャッフルした山札から8枚ずつ手札を確保するだけ。
たったこれだけでゲームの準備は終了なのですよ。
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ゲーム開始は、年長のプレイヤーから始まります。

プレイヤーが手札として与えられたカードには、それぞれ赤・緑・白・青・黄色の色分けと1~10の数字が割り振られています。

この中から1枚を選び、場の中央に置かれているゲームボードに描かれた色の秘宝の図から、自分側に表向きにして置きます。

こうしてプレイヤーは、その色の秘境に探検ルートを作成したことになります。

作成が終了したらカードを山札から1枚補充して、相手プレイヤーの手番になるのです。

こうして交互にカードを出しあい、探検ルートを作成していくのですが、注意点があります。

それは、探検ルートを作成する時は、前に出した数字より必ず高くなるように、設置しなければならないということです。つまり5を出していたら、6~10の中から出さなければならないのですよ。

なのでいきなり高い数字を出したら、他の数字が置けないなんてオチもありうるので注意が必要なのですっ!!

しかし手持ちのカードで出したくない、もしくは出せないカードが出てきたらどうするのか?

その時は捨て札として、カードの色と同じ色のゲームボードに重ねて置いていきます。

捨て札となったカードは補充の際に選べるので、ランダムな山札と違い、欲しい色の数字が確実にゲットできるのですよ。

ただしそれを捨て札にしてすぐ回収、という技は使えないのでご注意ご注意なのですっ!

そして忘れていけないのが、挑戦カード!!
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このゲーム内で、唯一の特殊なカードなのです!

設置するときは、まだカードが設置されていないのが条件なのですが、このカードを配置しておくと、最後の得点計算の際にポイントを2倍にしてくれる心強いカードなのですよっ!!

しかも各色3枚ずつある上に、枚数に応じて1枚で2倍、2枚で3倍、3枚で4倍と増えていくのですよ!!

なのでいきなりカードを置かず、この挑戦カードを3枚確保して高ポイントを狙うのも1つの手ですね……。

まあ相手も同じ事を考えているでしょうから、そう上手くはいかないんですがー……。

なんだろう? 並んでいく姿を見ていると、ソリティアとかあの辺に近い感じがしますね。

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こうして交互にカードを設置して、山札が尽きた時点で1回目のゲーム終了となります。

さあさあ、ここからが大事な得点計算ですよ。

得点は、色の列毎に行われます。

上の写真の、手前側の計算でいくと……

赤:8+9=17×2=34

緑:3×2=6

白:2+3+5+7+8=25×2=50

青:3+6+8+10=27

黄:4+5+7+10=26×3=78

合計195点!!

……といきたい所なのですが。

そうは問屋が卸さない。
忘れちゃいけませんよ、皆さん。物事には常に、コストというものがついて回ることに。

そう。探検ルートを作成した場所には、それ相応の対価としてマイナス20点が、コストとして差っ引かれます。

なので、実際の計算は……

赤:8+9=17-20=-3×2=-6

緑:3×2=6-20=-14

白:2+3+5+7+8=25-20=5×2=10

青:3+6+8+10=27-20=7

黄:4+5+7+10=26-20=6×3=18

結果、合計が……え、じゅ、15点……?

……。

……コストこぇぇぇ!!(滝汗)

と、ともかく、この15点が、今回獲得した本当の名声となります。

でも幸いにもこのゲームのルール上、全部の色を必ず置く必要はありません。

逆にカードを置かなければ、その列は計算の対象外となるので、カードの引きや相手の廃棄したカードによっては、あえてそこを無視していくのも一つの手だったりするのですよ。

とにかく、列に何か投入する際は、マイナス20点が発生する事を考えて投入していきましょう。
2とか3だけみたいに、マイナス20を上回れない投資だったら、いっそのことやらない方が得策ですね。

でも、逆に1列に挑戦カードを含んだ計8枚以上を設置出来た場合は、20点のボーナスが発生するので、狙えるなら狙ってみるのも手ですよ!!

そして、一番怖いうっかり設置は、挑戦カードだけを単品で配置するパターン。
こうしてしまうと、探検コストであるマイナス20点が、倍々で増えて最大マイナス80という恐ろしい展開が待っているのですよ……!!

きっと、これはあれですね。探検しますって大々的に出資を募るだけ募って、探検に一切出なかったから、損害賠償を請求されたに違いない(まて)。
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以上の流れを3回繰り返し、合計で一番得点の高い人が勝ちとなります。

ゲームルール自体はとてもシンプルなんですが、このやり方がわかってきた途端に、お互いに妨害行為に走ったり、無駄なく得点を稼ごうと画策し始めてドツボにはまったりと、一筋縄ではいかないところがクニツィア氏の作品ですねぇ……。

プレイした感じとしては二人プレイなので、みんなでワイワイと盛り上がって遊ぶタイプではありませんが、集合前の待ち時間や、ガッツリとした重めのゲームを始める前や後に、サクッと遊びたい人にはぴったりな一品ですね。

まあ、サクッと遊ぶつもりが思いっきり遊んだ気分になれるあたり、クニツィア先生のゲームなんだなーっと感じるところなのですよ。

ご興味のある方は、ぜひぜひ一度プレイしてみてくださいねっ♪

 

ライター紹介

三家原優人(みけはら ゆうと)
 ゲーム制作チーム「Team・Birth-tale」所属。
 ゲームシナリオライターだけでなく、映画会社にて長編映画の脚本や出演など多岐に渡って活動中。
 趣味はガジェット集め。国内・国外問わずの気になるガジェットを集めては愛でる日々。
 実は某公国の爵位を持っていたりする。

代表作
 歴史シミュレーションゲーム「三極姫」シリーズ。
 恋愛アドベンチャーゲーム「はち恋」。
 長編ホラー映画「腐女子」。
 その他多数。