ボードゲームレビュー第76回「デウス」

「デウス」(原題:DEUS)
発売元:Pearl Games/日本語翻訳:ホビージャパン
作者:セバスチャン・ドゥジャルダン
プレイ人数:2~6人
対象年齢:10才以上
プレイ時間:75分

 


毎週木曜日はキウイの日♪ ってなワケでも今週もやって参りましたよ。
(店長註:今回は土曜日になりました・・・)
どもども、三家原ですーっ。

普段はライトなゲームをご紹介している私ですが、たまにはがっつり系のご紹介だってやっちゃうのですよ!

ってなワケで、今回ご紹介するのはPearl Games様、日本語翻訳ホビージャパン様により発売された「デウス」なのですーっ♪

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古代文明の指導者として、自らの帝国を発展させるため未開の土地を探索せよ。
天然資源を活用し、交易路を確率するため、建物を建造して新たな都市を創設せよ。
蛮族の集落を征服する為に出陣し、あるいは科学技術を発展させろ。
神々の機嫌を損ねぬよう心せよ!
捧げ物をして、荘厳な神殿を建造することで敬意を表すのだ。(原文ママ)

……という冒頭から分かるように、このゲームはそれぞれの文化の指導者となって、自らの帝国を発展させていき、最終的に一番勝利点を多く獲得したプレイヤーが勝者となります。

今回「デウス」をデザインされたのは、ベルギーのセバスチャン・ドゥジャルダン様ですなのっ。
セバスチャン……なんか執事さんを連想してしまうお名前ですね(まてこら)
2010年に13~15世紀のフランスの都市「トロワ」を舞台に軍事力・宗教・労働力を配備して名声を競っていくズバリタイトルも「トロワ(Troyes)」をリリース後、いくつかリリースした内の1つが、今回ご紹介する「デウス」だったのですよ。

「デウス」にはありませんけど、リリースした作品を見てみると、どうもサイコロを使うのがお好きなようですね。
なぜ「デウス」ではサイコロを使わなかったのか興味が沸きつつも、そろそろゲームルールのご紹介なのですよ♪

まずはゲームを始める前に、ゲームの舞台となるマップを作成していくのですよ。
マップはプレイ人数によって、タイルの枚数が4枚(2人)、6枚(3人)、7枚(4人)となっています。

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右下の黒いのが“蛮族の集落”、各タイルに1箇所存在しているのですよ。

基本的にタイルは好きなように組み合わせる事ができますが、“蛮族の集落”同士が隣接するように配置するのはできないので注意しましょう。
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マップが完成したら、“蛮族の集落”の集落に勝利点(以後VP)を配置します。このVPの数値は、“蛮族の集落”に隣接する地域の数によって変わります。
なので、中央に近い位置に配置された“蛮族の集落”は自然と隣接する地域も増えるのでVPも高くなるのですよ。

次に、各プレイヤーはプレイヤーボードと自分の色の建設コマを受け取って、その内、建物コマと呼ばれるコマを各タイプごとに2個ずつ自分のプレイヤーボード上に配置したら、5ゴールドと鉱石・粘土・小麦・木材を5個ずつ、大陸タイルの枚数と同じ個数の神殿コマ、そして5VPを受け取ります。

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プレイヤーの手元に置かれるのはこんな感じ。

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左から、粘土・小麦・鉱石・木材・神殿のコマ。

最後に96枚ある建物カードをシャッフルしたら、各プレイヤーに5枚ずつ配布して、残りを建物カード・デッキとして配置したらほぼ準備完了。

……なんとなく、ここら辺のセットアップを見ていて、ふとカタンを連想してしまうのは私だけですかね?(まて)

さて、準備が整ったら、いよいよゲーム開始なのですっ!
このゲームでプレイヤーは、大きく分けて二つの行動ができます。

まず、手札から建物を建てる事が出来る“建設”。
そして手札を捨て札にすることで、手札の効力を発揮させる”奉納“。

意外にもプレイヤーが行動するのは、この2種類だけなんですよね。
ただ、この二種類だけなのが曲者でして、各項目にけっこう細かいルールが決まっていたりするのですよー。

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1)建設
建物を建設する方法は、手札から建物カードを一枚プレイして、建造コストを払えば建設できるのですが、これもいくつか種類があるのですよ。

・海運
海洋……つまり、ヘックスの海の部分に建築できる唯一のコマなのです。
主にリソースを売却したり、ゴールドをVPと交換したり交易が主となる建物なのです。

・生産
読んで字のごとし、リソースを生み出す建物なのです。
最初から最後まで、かなりお世話になる建物ですね。

・科学
特殊効果は主に奉納によって発動するのですが、この建物を建設しても発動できます、とても心強い建物なのですよ。

・公共
公共は、発展具合に応じてゴールドやVPを獲得できる建物なので、ドンドンと発展させる事で、本領を発揮していく建物なのです。

・軍事
このゲームで唯一、他のプレイヤーへの妨害行為と“移動”が可能なのが、この軍事。
相手プレイヤーを攻撃してゴールドやVPを奪うだけでなく、移動して“蛮族の集落”を”取り囲む”ことで陥落させたりと、活躍が期待できるユニットなのですよ。

以上の5点が、基本的な建物ですね。
基本的に海運以外は陸地に建てられるのですが、“蛮族の集落”に占拠されている地域には建てられないのと、同じ地域内に建物を複数配置(例:公共施設を二つなど)する事はできないので、同じ建物を配置したい場合はドンドンと領地を拡げないといけません。どうかご注意を。

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建設のカードをプレイヤーボードの色に合わせて設置し、コマをマップに配置する事で、その建物を建設した事になります。

ゲームスタート時は、ゲームボードの外縁の地域にしか建築できないし、次に建設する際も既に建築している場所に隣接した場所のみ(ただし、3VPを支払うなら離れた位置に置くことも可能)、しかも建てられる数も最小なので、じわじわと内陸を埋めていく形となります。
なのでカードの能力などで建設数を増やし、手早く開拓を進めて行かないと、マップによっては先手を打たれて道を塞がれ、全然建築できないなんて展開も!

……というか、最初の私がまさにその状況だったのですよね。拡大路線のプレイヤーを相手にしてしまうと、本当に大変なのですよ(汗)
ただ拡大路線が必ずしもいいかと言われると、そうでもないのかなーっと思ったり(苦笑)

一番恐ろしいのが、その時に建設した建物カードの効果が発生するだけではなくて、その前に建設した同じ色の建物カードの効果も全て発生するという事、つまりコンボが発生する訳なんですねー。
このコンボが恐ろしくて、ターン経過とと共にみんなドンドンと成長していく訳で、終盤近くなるとボカスカとコンボが発生して行くわけなのですよ。
だから、同じ色のカードを重ねれば重ねる程……もうお分かりですよね?(笑)

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こうなると、効果の処理をするだけでも、大慌てになるのですよ(苦笑)

そして、忘れてはいけないのが、神殿の存在。
プレイヤーにとって一番重要なのが、この神殿なのですよ。
建造の際は各リソースが必要とかなりコストの高い建物ですが、その分の見返りは十分にある効果が沢山あるのです。なんたって勝負を左右する、VPに関わる建物ですからね。
リソースに余裕があれば、バシバシ建てたいのです。

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理想的な神殿の数と発展の様子。

2)奉納

カードを好きなだけ廃棄したあと、手札を五枚まで補充するという物なのです。
ただし、この捨てたカードの中から任意に選択することができて、さらにその選択したカードの効果を発動させる事ができるのです。

これも強力な物が多くて「捨てた枚数×2ゴールド獲得」とか、「捨てた枚数×任意のリソース1個獲得」という資材系からこのゲームで一番重要な「VP」を獲得できるものまであったり……まさに使い道が多種多様なのですよ。

最初の内は資材確保に奉納して、後半からはVP獲得の為に奉納したり、神様に捧げまくる事、間違いなしなのですよ(まて)

……とまあ、かなり省略しちゃった所もありますが、これが大まかなプレイヤーのできる事ですね。

ね? なんかややこしくなってきたでしょう?(まて)

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ゲームが終わる頃には、素敵に発展した大陸になっているのですよ。

なので馴れてくると、結構サクサクとプレイが進むのですが、多分一回目は分からない事だらけで、長考してしまうんじゃないかなーっと思いますねー。

さて、こうして大陸中を駆け回り、建物を建てたり蛮族を襲撃しちゃったりしていく内に、ゲーム終了へと近づいていくのですが、ゲーム終了の条件は以下の二つ。

1)神殿が全て建設されて、共有の予備が無くなった。
2)蛮族の集落が全て攻撃を受けて全滅した。

この二つの内どちらかが達成された時点で、そのラウンドを最後までプレイした所でゲーム終了となります。
ゲームが終了したら、VPを集計します。VPの集計方法は以下の通り。

1)ゲーム中に獲得したVPの合計数
2)建造した神殿の数(神殿1=12VP)
3)保有している各リソース・ゴールドが各それぞれ一番多いプレイヤーに各2VPずつ(同率の場合は二人に2VP)。

以上の計算を経て、一番VPが高かったプレイヤーがこのゲームの勝者となります。

こうやってVPの集計方法を見ていると、ゲーム中は大事なリソースやゴールドが、この時にはあまり役に立たないというのが分かりますよねー。
なので、下手にリソースをがめるよりも、ガンガンと使って直接VPを稼ぐか、神殿を1つでも多く獲得するのが勝利への道だったりするのですよっ。

さて、以上が「デウス」の簡易(カードの説明など省略した部分がかなりあります)なのですが、いかがだったでしょうか?

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一回目はプレイの流れを覚えるつもりでプレイして、二回目からが本番という風になるんじゃないかと思ったり。
コンボとか捧げ物の効果とか覚える事が沢山ありますしねー(汗)

プレイしてみた感じとしては、戦闘とコンボのあるカタンという感じでしたね。
資源を集めつつ、領土を拡大する所なんかはカタンに近い物を感じましたし、一方でカタンのように山賊に怯えるどころか、むしろ狩りに行こうぜと攻撃的な姿勢で突き進んでいく感じもなかなか面白くてよかったのです♪

一度目のプレイ時間はインスト込みで結構かかってしまうと思いますが、2度目からはコンボを考えたり、
色々と勝ち筋を考えて試行錯誤し始めると、自然とドハマりしていくパターンになっていく系のゲームな気がしますねー。

2度目でも、プレイ時間が75分は越えてしまいそうだと思いますので「帝国を築くようなヘビーなゲームで遊びたーい」「今日は朝まで帰さないんだぞ☆」という方にはいいんじゃないかと思ったり(まて)

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果たしてアナタはどんな大陸を発展させるのでしょうか!?

なので、気になる方はぜひぜひ一度遊んで頂けたらな~っと思う一品なのですよ♪

 

ライター紹介

三家原優人(みけはら ゆうと)
 ゲーム制作チーム「Team・Birth-tale」所属。
 ゲームシナリオライターだけでなく、映画会社にて長編映画の脚本や出演など多岐に渡って活動中。
 趣味はガジェット集め。国内・国外問わずの気になるガジェットを集めては愛でる日々。
 実は某公国の爵位を持っていたりする。

代表作
 歴史シミュレーションゲーム「三極姫」シリーズ。
 恋愛アドベンチャーゲーム「はち恋」。
 長編ホラー映画「腐女子」。
 その他多数。