ボードゲームレビュー第83回「バロニィ」

「バロニィ」(原題:Barony)
発売元:Matagot/日本語翻訳:ホビージャパン
作者:マーク・アンドレ
プレイ人数:2~4人
対象年齢:13才以上
プレイ時間:約40分

 


毎週木曜日はキウイの日♪ ってなワケで、皆様ちょっとだけお久しぶりなのです!
バロン・三家原なのです~。

今回ご紹介するのは、今年の2月にホビージャパン様から発売された「バロニィ」なのですーっ!
タイトルである「バロニィ」とは男爵領という意味があるのですが、ふふふっ、某公国でバロン(男爵)の爵位を持つ私に相応しいゲームですね!

はて……そういえば、地味にホビージャパン様のゲームが続いていると思ったら、これを含めて「デウス」「ルーニークエスト」と三連続でレビュー担当させてもらっているんです(笑)
ううむぅっ、何か私とホビージャパン様には何か見えない運命みたいなものを感じますね~……(まて)

まあ、そんな冗談はさておき。
今回ご紹介する「バロニィ」をデザイナー様はレビュー第26回でご紹介させて頂いた「宝石のきらめき」のマーク・アンドレ様♪

デビュー作は色とりどりなお菓子が描かれている神経衰弱型の記憶力ゲームの『ボンボン』。その次にリリースされたのが「宝石のきらめき」。そして今回の「バロニィ」となるのですが、作品が回を重ねる毎にコンポーネントが豪華になっているのが面白いですね。

前回のレビューでは「派手な部分は無いものの、考える要素は色々あって、シンプルながらよく考えられたゲームだと思います。いかに少ないコストで
ポイントを稼ぐか、という意味ではパズルっぽいかもしれません。」という感想がありましたが、今回のゲームも結構脳みそコネコネしちゃうのですよ~。

このゲームの目的は、地方の小領主になったプレイヤーは配下の騎士を使って領地を拡大して、発展させる事で男爵から少しずつ爵位を上げて最終的に公爵を目指し、最後に得点をもっとも獲得したプレイヤーが勝者となります。

さてさてっ、それでは早速ゲームの準備から始めましょう!

※ゲームの準備

まずはプレイヤー人数×9枚の地域タイルをランダムに取って、テーブルの中央に今回のゲームとなるゲームボードを形成します。

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裏向きにして形成したのを~……

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表にしてこれで舞台の準備は完了♪

そして次に、ゲームに使用するトークンを横において、資源バンクとします♪

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次に、各プレイヤーは好きな色の駒を1つ選び、プレイヤーリファレンスシート1枚を手元に置きましょう♪
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左から「騎士」「村」「要塞」「都市」の駒。
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色によってキャラクターが描かれていますが、能力に差はなし
ってか、男爵なのに女性がいるのはと思ったんですけど、女男爵って実在するんですね(一つ賢くなった!)

また丸型のマーカーは得点ボードの「0」に設置します。

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ここまで準備できたら、スタートプレイヤーを決めます。

ルールブック上では、参加しているメンバーの中で“一番若い”プレイヤーがスタートプレイヤーとなりますので、スタートプレイヤートークンをゲットしましょう。

そして最後に、ゲームボード上にスタートプレイヤーから、任意の1スペースに都市駒を1個配置して、同じスペースに騎士駒も1個配置。

それから時計回りに同じように設置していき、最後のプレイヤーは3個ずつ駒を設置します。
ただし、設置する際の注意として、都市は隣接して設置できないので、隣接しないようばらけさせて配置するようにしましょう。

最後のプレイヤーの設置が終わったら、反時計回りで最後のプレイヤーを除く残りのプレイヤーは2個ずつ駒を設置して完成です。

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さてさて、これで基本の準備は完了したので、いよいよゲーム開始なのですよ。

……ここまで来て、ふととあるゲームに似てると思った方いませんか?
実は私もこの段階でうっすらとそんな気はしてたんですよね……(笑)

※ゲームの進行

プレイヤーは自分の手番が回ってきたら、以下の6アクションから1つだけプレイすることができます。

A)徴集
自分の都市駒を1つだけ選択し、自分の手元にある騎士駒を最大2個まで選択した都市に配置します
ただし、手元に駒がない場合は配置出来ません。

また、もしも都市が湖に隣接している場合、最大“3個”まで配置することが可能です。

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それにしても、なぜ隣接していたら1つ多く徴集出来るのでしょうかね……?(謎)

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この湖にいったいどんな力が……(まて

B)移動

自分の騎士駒を最大2個選択し、隣接したスペースに移動させます。
ただし、同じ駒を2回選択して移動させることは出来ないので、ご注意を!
必ず、1個1個選択して移動させましょう。

また移動する先に、別の色の2個以下の「騎士駒」か「村駒」だけが存在する場合、移動は可能です。
これを「共存」と呼びます。

ただし、もしも赤の「騎士駒」または「村駒」が単独で居るスペースに、「騎士」が2個配置されていた場合、その「騎士駒」か「村駒」は排除されてしまいます。
これを「紛争」と呼びます。

またこの「紛争」は、「村駒」+「騎士駒」という組み合わせもあって、村に「共存」を求めてやってきた別の色の「騎士駒」を「やあやあ、よく来たね♪」と「騎士駒」で出迎えて排除する事も可能なのですよ!

まあ、「紛争」で排除された「騎士駒」や「村駒」は手元に戻るだけなので、また作り直せばいいだけですけどね!

ただし、「村駒」が破壊された時は、ペナルティーとして、相手プレイヤーから資源トークンを奪う事が可能です……山賊かぁっ!?

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「移動」はゲーム中、多分、一番多く行うアクションの一つだと思います。

基本的に、どこで移動可能なのですが、「都市駒」「要塞駒」「湖」「同じ色の村駒+騎士駒」「同じ色の騎士駒+騎士駒」「山岳マス+騎士駒」「山岳マス+村駒」が移動できない対象となります。

地味に山岳は強い気がしますね、なので「村」を襲われたくない人は山岳のところに「村駒」を設置するといいかもしれませんね。

C)建設

ゲームボード上に配置されている「騎士駒」を、手元にある「村駒」か「要塞駒」に置き換えることが出来ます。

まあ、建設をしても「騎士駒」は手元に戻るだけなのでドンドン立てて、都市でガンガン徴集して至る所に村を作っていくのが好ましいかなーっと思いますね。

……まあ、襲われる可能性も高くなりますががががが(汗)

でも、その点要塞なら襲われる心配もないから安心! 一回建てたら、他の騎士は破壊することも通れなくなりますからね。
あんまりにも強力なせいか、「要塞駒」は各自2個しかありません(涙)

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ここぞという場所で心強い味方になってくれるはず!

まあ、そういうのが怖い人は、同じスペースに「騎士駒」を2個配置していくのをお勧めします。こうしたら、「騎士駒」が1つ消えても「騎士駒+村駒」の組み合わせになるだけで襲われる心配はありませんからねー。

もしくは、「山岳」に建設することですね。ルール上、ここに村を建設されちゃうと、他の「騎士駒」は入れない事になってますので。

無事に建設が完了したら、その建設したスペースに応じた資源トークンを手にしましょう♪

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左上から「山岳」「森林」「平原」「田園」の4種類。

ただし、この建設にも一部制限があります。

まず、すでにそのスペースに「村駒」「要塞駒」「都市駒」があったり、その他のプレイヤーの「騎士駒」がある場合です。

まあ、移動に比べると制限は少ないですね。

D)新たな都市

自分の「村駒」を置き換えることで「都市駒」を設置することが出来ます。
置き換えるだけなので、「村駒」は消滅しません。
ただし、この「都市駒」は各自5個しか持っていない……しかも、最初の配置で3個消費しているので、実質2個!……ので、よーっく考えて配置した方がいいかもしれませんね。

この「都市駒」が配置された時は、資源トークンが発生しない代わりに、10点の勝利点を獲得します。(得点ボードの得点マーカーを一段下げることで獲得したことになります)
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必ずしも都市を建設する必要はないですけど、やはり最大20点違ってくるは大きいのですよ(汗)

ただし、都市を建設するには、「森林スペース」ではない。自分を含む、他の「都市駒」と隣接していない。他プレイヤーの「騎士駒」がいない場合のみ可能となります。

E)探検

探検は、「徴集」に少し似て騎士を配置するんですが。
まず手元に置かれている騎士を2個手に取り、片方をゲームから除外し、もう片方をゲームボードの端にある任意の空きマス(ただし湖はNG、また騎士駒や建物駒があってもいけない)に配置します。

一見、「騎士駒」を消費して勿体無い行為のように思えますが、これもゲームが進んでくると使わざるをえない場面が出てくるのですよ。
たとえばマップの構造や、他プレイヤーの配置する駒によっては、道を遮断されてしまう事があって、その時の打開策としてこの「探検」が活きてくるのですよ。

あとは他プレイヤーに奇襲をかけたり? 使い方によってはトリッキーな作戦も組めるんじゃないかと思ったり(笑)

F)貴族の称号
資源トークンがある程度溜まってきたら、このコマンドを選択して、爵位を上げましょう!
15点で一つ爵位が上がります。子爵・伯爵・侯爵・公爵となっていくので、最大60点の資源トークンが必要となります。

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この資源トークンの左側の金文字が消費する点。山岳は硬い分得点は低めなんですよね……(悲)

支払いが終わったら、爵位が上がったので得点マーカーを1つ右に移動させましょう♪

また15点をオーバーして払うことも可能ですが、おつりは出ないので注意しましょう!
また一気に30点払って2階級特進というのも不可能なので、注意注意なのです。

※ゲーム終了

こうして、領地を広げ、爵位を稼いで誰かが「公爵」になったら、そのラウンドの最後までプレイしたら、得点計算に入ります。

まず基本となるのは、得点ボードの得点マーカーが乗っている部分。

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このマーカーが置かれている部分が、プレイヤーの基本点となります。そして、そこに未使用の資源トークンのポイントを合算します。

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称号を上げるときは、左の数字でしたが、今回は右の白文字で書かれた数字がポイントとなります。

これを見てみると、山岳は0点という悲しい数字が……確かに、作ったら硬い場所ですもんね……。

それに比べて、田園の高いこと高いこと……まあ、一番争いの激しい場所でしょうから、これくらいないとって感じなのですかね?

そして、この合算の結果、一番得点の高い人が勝利となります!

さてさてっ、これでゲームのルール説明は終了ですっ。
説明は長いですけど、毎ターンやることは6つの行動から1つ選ぶだけですし、その一つ一つが難しいワケではないので、すぐに慣れるんじゃないかなーっと思ったり。

そして慣れてくるとだんだんとこのゲームの難しさに気づくはずなのですよ(笑)

私がプレイした感想としては、特殊カードと資源と山賊を排除し、攻撃要素を加えた「カタン」という印象でしたね。
実際、マップの作成とか村から都市になる様子とかカタンっぽい(笑)

でも、プレイの感覚は「カタン」というよりも「将棋」に近い感じがしました。1ターンに1回という限られた行動で、いかにして相手の行動を踏まえた上で駒を進めるのか?

若干、「都市」と「要塞」が強すぎるような気もしますけど、逆に上手く使えばこれほど心強いのもないんですよねー……むー、難しいところです。

そして、いつ一気に得点を稼いで爵位獲得を狙うのか、これも大事ですね。
実際プレイ中に、7人の騎士を一気に村にするという大技を繰り出したのですが、その後襲撃されてゲットした得点を根こそぎ奪われるという悲劇もあったり(苦笑)

本当は堅実に場所を固めて、ポイントを稼いでいくのがいいのかもしれませんけど、ゆっくりしていると四方を固められてしまって移動不可になってしまうなんて危険もあったり! まあ、その為に「探検」という手段があるわけなんですが……挟撃して一気に攻め滅ぼしてやるのだー!

……と終わった後に、色々と戦略を考えれるのがとても興味深くて、もう一戦したくなる楽しさでしたね♪
ご興味のある方、コンポーネントは結構しっかりとありますが、ルールはシンプルなので、ぜひぜひ一度遊んでみてくださいませませ♪

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ライター紹介

三家原優人(みけはら ゆうと)
 ゲーム制作チーム「Team・Birth-tale」所属。
 ゲームシナリオライターだけでなく、映画会社にて長編映画の脚本や出演など多岐に渡って活動中。
 趣味はガジェット集め。国内・国外問わずの気になるガジェットを集めては愛でる日々。
 実は某公国の爵位を持っていたりする。

代表作
 歴史シミュレーションゲーム「三極姫」シリーズ。
 恋愛アドベンチャーゲーム「はち恋」。
 長編ホラー映画「腐女子」。
 その他多数。