ボードゲームレビュー第98回「ドラゴンと羊」

「ドラゴンと羊」(原題:Von Drachen and Schafen)
発売元: KOSMOS/日本語翻訳:メビウスゲームズ
作者:Nathanael Mortensen
プレイ人数:2~4人
対象年齢:9才以上
プレイ時間:45分

 


メリーさんのひつじ♪ メェメェひつじ♪
メリーさんのひつじ♪ まっしろ……パクゥゥゥゥゥゥッ!!!(喰)

……お気の毒ですが、私たちの羊はドラゴンに食べられてしましました(合掌)

さて、ところ変わって、毎週木曜日はキウイの日!(まてこら)
本日の担当させて頂きますのは、おなじみの三家原なのですー!

とうとう! とうとう100回目まで残りあとわずか!
果たして100回目に輝くのはどの作品なのか、今からドキドキなのですよ!!

そんな事を思いつつ今回ご紹介するのは、コスモス様&メビウスゲームズ様からリリースされました「ドラゴンと羊」なのですー!

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パッケージが羊を狙うドラゴンという構図で、思わず「羊逃げて-!」と言いたくなるのですよ。
ちなみに日本で流通しているものはこういう絵ですが、本家のパッケージではがっつりさらわれてます(笑)

さて、このゲームの設定ですが、プレイヤーは羊を狩るドラゴンです。
牧場で勝手気ままにメェメェしている様々なマークの羊をさらって、高価な財宝と交換していき、最終的に一番多く手に入れれば勝ちとなるゲームとなっております。

……なぜに羊をさらうのかは謎ですが(笑)

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これからさらわれていく全5種類の羊たち。
どの子もクセの強い表情をしているのがいいですね(笑)

○ゲーム準備

さてと、それではゲームの準備といきましょうか!
このゲーム、使用するのは96枚(ゲーム中に使用するプレイカード95枚+スタートプレイヤーカード1枚)のカードだけなので、準備が楽々なのですよ~。

まずはプレイカードをよくシャッフルして、羊の絵が描かれている方が上になるようにして山札を作ったら、各プレイヤーは4枚ずつ引いて、相手に羊の面が見えるように手に持ちましょう。

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そう、実はこのカード、羊の裏側には財宝やアクションカードが描かれているのです。
だから、相手には見えないようにしないといけないのですよ!

全プレイヤーがカードを手に入れたら、山札の上から4枚を引いて、山札の横に並べていきます。
この並べられた4枚を「牧場」と呼びます。
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さあ、これでゲームの準備は完了したので、さっそく羊さんを狩りにいきましょうー! がおー!

○ゲーム進行

このゲームで行えるアクションは、「カードを引く」か「カードをプレイする」のたったの2つだけ!
いいですね、このシンプル行動。
最近はがっつり系のゲームが増えている傾向らしいですが、覚えの悪い私としては、こういうシンプルなゲームもどんどん増えて欲しいのですよ(希望)

……まあ、そんな事はさておき。

まずは「カードを引く」ですが、これは読んで字のごとくカードを引くことですね。
牧場もしくは山札の一番上にいる羊のどれかを、2枚(3人以上の時は3枚)任意の組み合わせで引くことが出来ます。

また、もしも2人プレイの時に限り、手番開始時に手札が3枚以下だった場合、追加で1枚引くことが出来ます。

ただし、この手札には上限がありますのでご注意。
各プレイヤーは、手番終了時には手札が10枚になっているようにしないといけませんので、オーバーした分は羊の面を下にして「捨て札の山」に捨てなければならないのです。

さらに、一巡して牧場のカードが一枚も取られなかった場合、その「牧場」は「望まれない牧場」と呼ばれ、全プレイヤーの了承があれば、全て捨て札にして、山札から新たに4枚並べる事が可能となります。

そして、次が一番大事な「カードをプレイする」です。
このプレイという行為には、3種類ありまして、1つ目は、「財宝カード」をプレイする場合。
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羊の裏側には、こういう風に財宝が描かれていることが多いです。
ただし、手に持っているだけでは意味がありませんので、自分の前に出さなければなりません。
財宝は持っている羊を捨てる事によって、自分の前に出すことが可能となります。
たとえば、上の財宝の場合だと「丸マークの羊2頭」と「好きなマークの羊1頭」を捨てる事で、前に出すことが可能となります。

そう、この羊さんはこのゲーム内での通貨みたいな役割を果たしているのですよ。
このスタイルどこかで見た覚えがあるなーっと思ったら、あれですね、第30回目で紹介した「ポートロイヤル」ですねー。
こういうカードの裏側もしっかりと利用する、無駄のないスタイルってカッコいいなーっと思うのですよ。

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財宝が高価になればなるほど、捨てる羊の数は増えていきます。
また任意の羊を複数捨てなければならない場合、同じマーク同士でも、異なるマーク同士でもかまいません。

さらに、手札の中には「野生の羊」と呼ばれるカードが存在します。

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この「野生の羊」は、プレイヤーの任意のマークの羊として捨てる事が出来る、トランプでいうところのジョーカーの役割をしているカードなのです。
なので、いざという時のために確保しておくと切り札として活躍出来るかもなのですよ!

さて、こうして財宝に描かれている羊を捨てる事によって、その財宝を確保していくわけですが、注意しないといけないのが、このゲームの終了条件は、誰か一人が10枚(3人の場合は9枚、4人の場合は8枚)の財宝カードを確保したらなので、低い財宝ばかりをポンポン出してゲーム終了を迎えると、枚数は少ないけど高ポイントを確保してる相手に負けてしまう恐れがあるのですよ(汗)

また、財宝とは違うポイントを稼ぐ方法としては、2つ目の「洞窟カード」というのがあります。
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この「洞窟カード」は単品では0点なのですが、この上に同じマークの財産を重ねていくことで、1枚1ポイント、2枚3ポイント、3枚6ポイント、4枚10ポイントと段々と高得点になっていくテクニカルなカードなのですよ。

ただし、同じマークの「洞窟カード」を重ねるということは出来ませんので、ご注意ご注意なのですよ。
1つのマークにつき、1枚だけ設置なのです。

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でも、こんな強力な「洞窟カード」ですが、2人対戦は全マークを使うことが出来るのですが、3人対戦だと3種類、4人対戦だと2種類と制限が発生するので、その場合は、どのマークの「洞窟カード」を確保するのかも、勝利の鍵となるのですよ。

さあ、「財産カード」「洞窟カード」とプレイ出来るのを2つ紹介しましたが、この2つはゲーム終了時に作用するカードでした。
最後にご紹介するのは、ゲーム中に効果を発揮する「アクションカード」なのですよー!

そう、それまではただ羊を確保して、財産を築くだけのゲームだったのですが、このアクションカードが出てきた途端戦闘的なゲームへと変貌していくのですよ(汗)

財産系が一手番中1回だったのに対して、この「アクションカード」は2回行う事が出来ます、つまりこのゲームのデザイナー様は我々にぶん殴れと言っているワケですね!?(違)

そんな「アクションカード」は全部で7種類。
どれも使われると「ぎゃー!」となってしまうものばかりなのですよ。

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怒れる群衆
使用者以外のプレイヤーの手札を半分にしてしまいます。
多分、一番迷惑なカードですね。でも、中盤・後半とかの皆が一番カードを持っている時に使用すると、一気にゲームの流れを変えるチャンスとなること間違いなしなのですよ。
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騎士
指定したプレイヤーを一回休みにします。
ゲーム終了にリーチをかけてるプレイヤーに使うと良い感じですね。引き延ばしたり、とにかく時間が欲しい時に頼りになる相棒なのですよ。

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泥棒
他のプレイヤーの手札から任意に2枚引いて、自分の手札に加える事が出来ます。
相手の手札を削りつつ、こちらは増やすという理想的なカードですね。じゃんじゃん使って有利になっちゃいましょう♪

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羊飼い
山札から2枚カードを引くことが出来ます。ただし、牧場からは引けません。
通常の場合だと、カードを引いちゃうとそれで行動が終わってしまうのを、アクションカードでやっちゃうワケですね。

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ドラゴン
相手が繰り出してきたアクションカードを無効化します。
どんな相手でもやっつける頼もしい相棒! ただし、魔法使いには負ける! 絶対に負ける! 悲しいけど負ける!
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魔法使い
他のアクションカードと一緒に出すことで、ドラゴンを使った防御を出来なくします。
これを使う人は、きっと鬼ですね(まて)

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ユニコーン
次に自分の手番が来るまで、相手からのアクションカードの効果を受けません。
魔法使いが居ようと関係なく、防御しちゃう優れものなのですよ。最終局面で守りに徹したい時とかに使えば良い感じですね♪

「羊飼い」と「泥棒」を組み合わせてカードを一気に増やしたりとか、「怒れる群衆」と「泥棒」を組み合わせて相手の手札を一気に減らしてこっちを優位にするとか、いろいろな使い道があるんじゃないかなーっと思ったりするのですよ。

個人的には、アクションカードを増やすカードだったり、もっと種類が増えたらゲームがもっと激しくなるんじゃないかなーっと思うんですが、そうしちゃうとゲームが複雑になるし、これくらいがちょうど良い感じなのですかねー?
うん、その辺は、ぜひぜひ拡張版に期待ですね!

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さあ、もう「財宝カード」のところで説明しましたが、こうして羊をさらったり、捨てたり、アクションカードであっちこっちに攻撃をかましたりしつつ、財宝をせっせと稼いだらゲーム終了なのですよ。
このマークとマークを組み合わせで高得点とかそういう系統はないので、純粋に「財産カード」と「洞窟」で勝負する形となるのですよ。

○総評

プレイしてみた感想としては、淡々と進めていくカードゲームという感触でしたねー。
ただ、これは対戦相手の行動パターンによるところが大きい気がします。

自分も相手も攻撃思考に行かず、財宝を集めるのに終始するようだったら、本当にソロプレイのように羊を集めて、財産を集めていくだけという感じになると思いますし。

一方で攻撃的な思考を持っているなら、バンバンとアクションカードをたたき込んで、盤面がコロコロと変わる激しいゲームになる要素を持っているゲームだなぁっと思いますね。

なので、多分最初は地味な感じでゲームが進めていいと思います。
1回目はそれで感覚をつかんで、2回目からは、バンバンとアクションカードが飛び交う激しい攻防戦を繰り広げると、盛り上がって楽しく出来るんじゃないかなーっと思ったり。
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個人的に、一番可愛くてお気に入りの羊さん。

カードゲームなので、あまり場所を選ばず出来るし、ゲーム説明も準備も簡単で気軽に始められるのがいいですね。
多少カードの引きによる運要素があるのはカードゲームの宿命みたいなところですが、それをひっくり返すだけの計画性とプレイヤー同士のやりとりで逆転出来るゲームだと思うのですよ。

ご興味のある方は、ぜひぜひ一度遊んでみてください♪

 

ライター紹介

三家原優人(みけはら ゆうと)
 ゲーム制作チーム「Team・Birth-tale」所属。
 ゲームシナリオライターだけでなく、映画会社にて長編映画の脚本や出演など多岐に渡って活動中。
 趣味はガジェット集め。国内・国外問わずの気になるガジェットを集めては愛でる日々。
 実は某公国の爵位を持っていたりする。

代表作
 歴史シミュレーションゲーム「三極姫」シリーズ。
 恋愛アドベンチャーゲーム「はち恋」。
 長編ホラー映画「腐女子」。
 その他多数。