ボードゲームレビュー第99回「トゥラガックス」

「トゥラガックス」(原題:TRAKKX)
発売元: Schmidt/日本語翻訳:メビウスゲームズ
作者:Thade Precht
プレイ人数:2~4人
対象年齢:8才以上
プレイ時間:40分

 


毎度どうも、ライターの松風でございます。
さて、今回ご紹介するのは、色と数字を組み合わせて早抜けを競うパズルチックなタイルゲーム『トゥラガックス』です。

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「えー、数字を使ったゲームって、なんか計算とか面倒くさそう」と思ったそこの貴方!
全然そんなことはありませんので、安心してください!

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コンポーネントはごくシンプル。
1から14までの数字が書かれたタイルが各4色ありまして、これが2セットずつ入ってますので合計112枚。
これに黒地に特殊なアイコンが書かれた『アクションタイル』が2種類2枚ずつで計4枚。
これら116枚のタイルを、付属の袋に全部入れてよく混ぜたら、はい、ゲームのセットアップはほぼ終わりです!

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あとは各プレイヤーは、他のプレイヤーから見えないようにランダムに15枚ずつ引いて手元に並べ、さらにランダムで引いた6枚のタイルを場に並べたら準備完了。
場に並んだ6枚のタイルは公開情報ですが、プレイヤーの手元のタイルは非公開情報となります。
さぁ、ここまで用意したら、最も若いプレイヤーをスタートプレイヤーにしてゲーム開始です。

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基本的なルールもとっても簡単。
勝敗の条件は、最も早く手持ちのタイルをゼロにできたプレイヤーの勝ち、というシンプルなもの。
各プレイヤーは、自分の手番が来たら以下の4つのアクションから1つを選んで実行します。

1.場にあるタイルから1枚取って自分の手元に入れ、代わりのタイルを袋から引いて場に置く。

2.袋からタイルを1枚引いて、自分の手元に入れる。

3.1枚、もしくは複数のタイルをプレイする。

4.アクションタイルを1枚プレイする。

1と2についてはそのままなので問題ないでしょうが、3と4についてはもう少し詳しいルールがついてきます。

まず3のタイルのプレイについて。
タイルは『セット』、『シーケンス』、『グループ』と呼ばれる組み合わせを作れる場合にのみ、場にプレイすることが出来ます。

セットというのは『同じ数字で、色が違う3枚以上の一揃い』のことです。
麻雀で言う暗刻みたいな感じですね。
色違いのタイルは4色までしかありませんので、1セットは最大でも4枚になります。

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シーケンスは『同じ色で数字が連続した3枚以上の一揃い』のことです。
これまた麻雀で言う所の順子みたいなものだと思ってください。
こちらは1から14までの並びの中でシーケンスを作れるなら、一度に何枚プレイしても構いません。

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任意の数のセットとシーケンスで一繋がりになったタイルの群れをグループと呼びます。
タイルをプレイするエリアには、2~3人でのゲームなら最大3グループ、4人プレイなら4グループまで作る事ができます。

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各プレイヤーは、他人のグループにタイルをプレイする前に、まず自分のグループを作らないといけません。
1セットでも1シーケンスでも、場に出せればそれがグループとなります。
そして、全てのプレイヤーが自分のグループを作った後でなら、他人のグループにタイルをプレイしても構わなくなるのです。

また、一度プレイされたグループは、どのプレイヤーでもタイルを追加したり、並びを組み替えたりすることが出来ます。
しかし、追加や組み替えた結果が適正でないといけません。
つまり、グループの中で、セットやシーケンスが崩れてしまう箇所ができてしまうようなプレイはできないのです。
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最初の内によく勘違いしがちなのは、タイルを追加したらどこかに2枚以下になる箇所が出来てしまう、というパターンでしょうか。
もちろん、2枚以下ではセットもシーケンスも作れていませんので、そこにはプレイできないという事になります。
どこから見てもセットやシーケンスが崩れていない、というのが正しいグループなのです。
ここが割りとルールのポイントになる部分でしょう。

4のアクションタイルの扱いですが、これは基本的に相手に対して使うお邪魔タイルです。
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『+3』と書かれたタイルは、指名した相手に追加で3枚タイルを引かせます。
これで指名されたプレイヤーは、ただちに袋からランダムで3枚、タイルを引いて手元に入れなくれはなりません。
早く手持ちの枚数を無くしたい、でもセットやシーケンスをどうやって作ろうかと頭を悩ませているプレイヤーにとって、この3枚というのはなかなか大きい数字となるでしょう。

回転する矢印のようなアイコンのタイルは、交換タイルです。
これを出したプレイヤーは、自分のタイル2枚を左隣のプレイヤーに渡します。
こうして順にタイルを渡していき、右隣のプレイヤーからタイルを受け取ったらそれを見て自分の手元に入れるのです。
ただし、手持ちが1枚しか無いプレイヤーは、その1枚を出して、回ってきたタイル2枚を受け取ることになります。
リーチかかってるプレイヤーがいる時に使ったら、嫌な顔されること請け合いです!

どちらのアクションタイルも、使用した後はゲームから除外されます。

という訳で、ルールとしては以上になります。
なんだか麻雀っぽいような七並べっぽいような不思議なゲームですね。
ですが、タイルをプレイする際のルールが絶妙で、手持ちのタイルをどうやって出すか、どこに置くかが非常に悩ましく出来てます。
そうして出来上がっていく幾何学的な数字の配列は、まるで迷路のよう。
ランダム要素に翻弄されて、プレイする度に毎回違った盤面が出来上がることでしょう。

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ゲームとしては、小学生でも理解できるごくごくシンプルな部類ではあるのですが、タイルの置き方に頭を使う部分もありますので、大人も子どもも一緒にワイワイ卓を囲める感じのゲームに仕上がっていると思います。
シーケンスが作れそうなんだけどあと1枚がなぁ……と思っていても、ここのセットを組み替えたらいけるじゃん!なんていう発見もあったりして、パズルを解いているような感覚も味わえたりする事も。
競技性もそこそこあって、変にフレーバーにも左右されないので、カジュアルにプレイできるゲームとしてもなかなかイイ線いってるんじゃないでしょうか。
重たいゲームもいいですが、たまにはこんなゲームもいいもんですよね。

といったところで、今回のゲームはいかがだったでしょうか?
それではまた次の機会にお会いしましょう。

 

ライター紹介

松風志郎(まつかぜ しろう)
 ゲーム制作チーム「Team・Birth-tale」所属。
 ゲームシナリオライターだけでなくゲームのシステムデザインなども手がける。
 アナログゲームとの関わりは古く、幅広いジャンルをたしなむ。
 世界観にとっぷりと入り込めるゲームが好き。

代表作
 歴史シミュレーションゲーム「三極姫」シリーズ
 大戦シミュレーションゲーム「萌え萌え2次大戦(略)」シリーズ
 大戦シミュレーションゲーム「出撃!乙女達の戦場」シリーズ
 恋愛アドベンチャーゲーム「はち恋」
 その他多数。